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東京メトロポリタン税理士法人 北岡修一の「闘う財務」

ROA・ROEは、気にしない

ROA(Return On Asset)=総資本利益率、ROE(Return On Equity)=自己資本利益率という経営指標があります。

これは、読んで字のごとく、総資本(貸借対照表の負債および純資産の合計)に対して、年間いくらの利益が上がったのか、あるいは自己資本(貸借対照表の純資産の額)に対して、年間いくらの利益が上がったのか、という率です。

すなわち、投下した資本の額に対してどれだけのリターンがあったのか、利益が上がったのかという率です。いわゆる投資効率を表す率と言えますね。その率を、自分(株主)が投資した額に対してどうか(ROE)、人から借りたお金(負債)も含めたところの総投資額に対してどうか(ROA)、を見ているわけです。

非常にアメリカ的、というような気がしますね。会社を1つの投資物ととらえ、その利回りをもって会社を評価しよう、というものです。アメリカなどでは、このROEがどのくらい上がっているかによって、経営者の評価が決まったりします。株主にどのくらいの利益を還元してくれるのか、これを最大限に拡大してくれる経営者が評価されるのです。また、このROAやROEが高い会社の株価は、必然的に高くなってくるのです。

このROAやROE、会社の1つの見方としてはわかるのですが、これでもってすべてを評価する、あるいはこれを最重要の経営指標とすることには、私は違和感があります。
というのも、これらの率は、利益を出し純資産が膨らみ、資産が増えれば増えるほど、率は悪くなってくるのです。これは次の算式を見れば、良くわかると思います。

ROA(総資本利益率)

分子が変わらなければ、分母が増えれば増えるほど、ROAは小さくなっていきます。
ROAを大きくするには、分子を大きくするか、分母を小さくするか、しかありません。
そのためには、増えた資本を再投資して、経常利益を上げ続けていかなければなりません。
これは経営にとっては至極当たり前のことです。会社は常に資産を有効に使って、拡大再生産をし続けていかなければならないのです。

また、稼動していない無駄な資産があると、総資産が膨らんできますので、ROAは落ちてきます。無駄な資産は極力貸借対照表からはずして、バランスシートをスリムにしていく必要があります。これも経営にとっては良いことですね。

こう見てくると、ROAやROEを経営指標として見るのは、決して悪いことではありません。有効な指標になると思います。

ではなぜ、私はROAやROEは、気にしない、などと書いたのでしょうか?

それは、経営者や社員が一生懸命やって、毎年毎年利益を積み重ねていくと、純資産が増えてきます。当然、それに見合った資産も増えていきます。経営者が堅実経営をし、無駄な投資をしなければ、当然それは現金預金として残ってきます。実はこの現金預金の残高が増えれば増えるほど、ROAやROEは落ちていくのです。

利益を出し、必要な固定資産の投資やその他の必要な投資はした上で、現金預金が残るのであれば、これはとても健全なことです。多くの現金預金を持っていればいるほど、会社は安定し、ちょっとやそっとではつぶれない会社になります。しかし、この現金預金が増えれば増えるほど、分母は大きくなり、ROAやROEは落ちていくのです。

ここでROAやROEを高めたい株主は、「使わない多額の現金をただ持っているなんて、経営者として無能だ。」などということを言うのです。「経営者であれば、そのお金を次の事業に投資して、さらに利益を拡大せよ。それができないならば、経営者を交代しろ」と、極端に書いていますが、そのような圧力をかけるのです。

会社を良くすればするほど、ROAやROEは悪くなる、そして会社を安定させる現金預金を持つことを良しとせず、無理にでも拡大路線を取ろうとさせる...
ROAやROEには、そのような矛盾があるのです。

これは非常に短期的な視野で会社を見ることにつながるのではないでしょうか?このようなROAやROE重視の経営が、リーマンブラザーズのような極端な会社破綻をもたらし、今のアメリカ企業の衰退につながっているのではないかと、思っています。

会社は投資物ではありません。会社は生き物のようなものだと思います。金融商品のような投資効率などで判断するのではなく、やはり会社全体の健康状況を見ながら、バランスの取れた状態を保っていく必要があると思います。

そういうことから私は、あまりROAやROEに振り回されないほうがいいと思っています。

東京メトロポリタン税理士法人
代表社員/税理士 北岡 修一

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