実践!社長の財務
中小企業の主要な決算書は3つ?【実践!社長の財務】第536号
2014.02.10
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
都知事選、舛添さん圧勝でしたね。
雪かきとオリンピックで、危うく忘れそうになりましたが(笑)。
やはりこの2つで投票率が下がってしまったのでしょうかね?
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!
中小企業の主要な決算書は3つ?
決算書と言えば、主要なものは、貸借対照表(B/S)と、損益計算書(P/L)です。
でも、冒頭のように主要なもの3つ、と言ったら何だと思いますか?
株主資本等変動計算書とか、個別注記表とかを、あげるかも知れませんね。
私が言いたいのは、そうではありません。
答えは、法人税申告書です。
もちろん、法人税申告書は、本来の決算書ではありません。
ただ、決算時に作る経営にとって重要な書類と言えば、B/S、P/Lの他には、やはり法人税申告書なのです。
法人税申告書は、通常は税理士に任せることが多いので、見たことはあっても、中身はよくわからない、という方が多いでしょう。
中身は、あまりわからなくてもいいのです。
要は、税金についてしっかり吟味していて、適正かつ最少の額になっているかどうか、ということが大事なのです。
強い会社を作っていくためには、利益を上げ、内部留保をし、自己資本比率を上げていくことです。
しかもその利益というのは、当期純利益です。税引後の利益、ということです。
当期純利益は、当たり前ですが、次のように計算されます。
・・・・略・・・・
税引前当期純利益 xxx,xxx
法人税等 ▲ xx,xxx
────────────────
当期純利益 xxx,xxx
当期純利益を増やすためには、税引前当期純利益を上げるか、法人税等を減らすしかないのです。
ただ、利益を上げれば、税率は決まっていますので、当然、法人税等は増えます。
しかし、法人税等について、しっかり吟味していけば、先週、先々週に紹介したような、税額控除などを使えば、
利益は同じであっても、法人税等だけ減らしていくこともできるのです。
すなわち、税引前当期純利益は変わらずに、当期純利益を増やせる=内部留保を増やすことができるのです。
だから、法人税申告書は、B/S、P/Lに並んで重要だ、ということです。
税額控除だけでなく、正当に法人税等を下げていくために検討すべきことはたくさんあります。
なかには、税引前利益は下がるけれども、キャッシュフローは変わらずに、法人税等を減らしていく方法などもあります。
B/S、P/Lだけでなく、法人税申告書も重要な決算書と思って、税理士さんと共に、十分に吟味して、決算をしていって欲しいですね。
法人税等の計算過程まで、関心を持って欲しいということです。
大事なのは、最終利益である、当期純利益なのですから。
編集後記
先週土曜日はすごい雪でしたね。その日は午後からある展示場で少人数セミナーをやる予定でしたが、その近辺は猛吹雪で、さすがに参加者はゼロ。いい本読みタイムになってしまいました。日曜日は、家の前の道路の雪かき。調子に乗って広い範囲をやってしまったら、結構腰が痛くなってしまいましたね(笑)。まあ、いい運動にはなりましたが...。
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