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実践!社長の財務

会計参与制度を活用する【実践!社長の財務】第313号

会計参与制度を活用する【実践!社長の財務】第313号

2009.11.02

皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。

いよいよ11月に入り、今年も残すところあと2ヶ月。ラストスパートですね。今年やるべきこと、目標など、もう一度見直して、年末にかけ再度、気持ちを鼓舞していきましょう!

ということで、本日も、実践!社長の財務いってみましょう!

会計参与制度を活用する

皆様は、「会計参与」というのを、ご存知ですか?

会計参与は、平成18年の会社法導入の時にできた制度です。

会計参与は、取締役や監査役と同様に会社の機関であり、会社の役員ということになります。

何をするかと言えば、取締役と共同して計算書類等(決算書など)を作成し、株主総会に出席して意見を述べたりします。

また、会社とは別途に計算書類を保管し、関係者の求めに応じてそれを開示したりします。

要は、決算書の作成、内容について、責任を持つ役員、ということになります。

そして、この会計参与になれるのは、税理士・公認会計士・税理士法人・監査法人のいわゆる「会計専門家」に限られています。

会計専門家がその資格をかけて、責任を持って、正しい決算書を作るということです。そして、役員であるからには、その内容に関して賠償責任を負うことにもなります。

金銭的な責任だけでなく、公的な資格を持つ者として、万が一の場合は、社会的責任も追及されることになるでしょう。

それだけに、会計参与がいる会社の決算書は、相当に高い信頼性を持ちます。そうならなければ、私たちが資格を賭してまでやる必然性はないですよね...

未上場の中小企業の決算書は、正直、今まで信頼性が低かったと思いますが、会計参与を導入することで、上場企業並みに高めることができるのです。

私は、この制度を利用しない手はないな、と思っています。

最も信頼性が効くのは、やはり対金融機関ですね。何しろ金融機関は、会社の決算書を1つの拠り所としてお金を貸しているわけですから、それが信頼できるかどうかは、融資姿勢に大きく影響してくるはずです。
 
信頼できる会社には、やはり安心してお金を貸すことができますし、金利も低くすることも可能です。

そのような金融商品や制度もいろいろ出てきています。

このメルマガでは、会計を良くすると会社が良くなる、ということを何度も言っていますが、その一環として、あるいは強力な後押しとして、会計参与制度の導入も進めていく、ということを、是非お奨めしたいと思います。

当社でも、今、会計参与に力を入れていこう、ということをやっています。当然、リスクもありますが、きちんとした仕事の進め方をしていけば、正直それ程大きなリスクはないと思っています。

会計参与に足踏みしている会計事務所も多いと聞きますが、一方で会計参与導入企業は確実に増えているようです。

正確な統計はないのですが、たとえば税理士会や会計士協会の会計参与になるための資格証明の発行数は、すでに2,000を越えているようです。

2,000名の会計専門家が資格証明をもらったということは、1人1社としても、2,000社が会計参与を設置しているということになりますね。少なく見ても。

これが多いか少ないかは、わかりませんが、その伸びは毎月確実に増えています。

どうせ会計を良くするなら、それを後押ししてくれる会計参与制度、御社でも是非検討してみてください。

不明な点などがあれば、是非、お問い合わせください。

編集後記

昨日は、成城学園の住宅展示場で、セミナーをしてきました。もちろん、住宅関連の税金のセミナーですが、今年はリフォーム&省エネが、大きなテーマですね。

太陽光発電などの補助金も充実してきましたし、11月からはその余剰電力の買取り料金が倍になりました。来年以降は、余剰分だけではなく太陽光発電の全量を買い取る、ことを民主党は検討しているようです。温暖化ガス25%削減目標に向け、このあたりは益々充実してくるのではないでしょうか。

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