実践!社長の財務
高利益率を目指すのはなぜ?【実践!社長の財務】第252号
2008.09.01
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
いよいよ今日から9月ですね。
単なる月替わり、ということかも知れませんが、私にとっては会社の年度初めでもあり、気の引き締まる思いがあります。
正月と9月、2回そういう時期があるのもいいなと、思います。
是非、こういう年度の初めには、経営計画を社員全員で作る、ということをやるといいと思います。
精度は気にする必要はないと思います。(非上場であれば)どういう気持ちで、どういう方針で新年度に臨んでいくのか、どの位の数字を目指していくのか、社員の考えと経営者の考えをぶつけていく場でもあると思います。
しかし、この経営計画、特に数字に関しては、最後はトップダウンで決める、しかないと思います。
数字の問題というよりも、経営者からこれだけやるんだ、という「心の問題、考え方」を伝えるもの、浸透させるものが経営計画と言えるのではないかと思います。
そんなことを考えながら、当社も経営計画を作っていきたいと思います。
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう。
高利益率を目指すのはなぜ?
経常利益率10%以上を目指そう、という話をしていますが、どの位まで目指せばいいのか、なんて質問を受けることがあります。
確かに上を目指せば、それはキリがないですね。
まずは、なぜ、高い利益率を目指す必要があるのか、ということから考えておくことです。
一般的に言えば、高い利益率を目指すのは、会社を強くするためです。高い利益率を上げて、内部留保を増やす、資金の流れを良くする、ことによって、会社の財務体質を強化することが大事ですね。
それは、ちょっとやそっとでは、つぶれない会社にするためです。会社がつぶれたら、関係する人・取引先、皆が不幸になってしまいます。
ただし、利益率とつぶれない会社は、ちょっと違いますよね。下で紹介している本のところにも書いてありますが、いくら利益率が高くても、資金の流れがよくないと、倒産にいたってしまいます。
高い利益率を目指しつつ、キャッシュフローも良くしていくことがつぶれない会社にしていくには、必要なことです。在庫は持たない、早く回収をする、などなど...ですね。
しかし、利益率を高めることだけを目標にしていたのでは、会社は、へばってしまうのではないかな、とも思うのです。
なぜかと言えば、会社は、働いている社員あってのものだからです。
とにかく、利益率を高く、高く、とばかり言っていたらどうでしょう?
最も利益率の障害になるのは、実は、人件費だったりします。
利益率を上げるには、会社で最も多い経費である、人件費を増やさないことが、最も簡単なことです。
でも、それをやってしまったら・・・長い目で見てその会社の成長は、なくなってしまうでしょう。
利益率を上げるというのは、会社を強くしていくと同時に、「社員を幸せにするため」というのがないと、いけないと思います。
利益率の追求だけだったら、何のために会社をやっているのか、わからなくなってしまいます。
ですから、利益率○%を達成したら、○○をして社員に還元する、喜んでもらう、幸せになってもらう、ということを同時に目標にするのが、いいのではないかな、と思います。
給与とかボーナスとか、直接の還元でなくてもいいと思います。
会社の雰囲気や制度が良くなることだって、社員に還元することでもあります。
いろいろな還元の仕方、幸せの追求の仕方を、考えてみて欲しいですね!
編集後記
それにしても夜になると雷が鳴り、雨が降るという天気が続いていますね。昼降らないで、夜降ってくれるのはいいのだけれども...梅雨でもないのに、常に傘は持ち歩かないと、本当いつ降るかわかりません。何かやはり変な天候ですね。
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