実践!社長の財務
たくさんの継続顧客を持つことが重要【実践!社長の財務】第827号
2019.09.09
先週末は、弊社でも期初の経営計画会議を行いました。
これは毎期、前期の業績発表と計画対比、各人の目標の振り返り、新たな年度の計画発表などを行う会です。
期の始まる時に皆で方針を確認して、最後はキックオフ飲み会で盛り上がる。
皆様の会社でもやられているかと思いますが、やっていない会社は是非、やることをお勧めします。
期の始めに皆が一致団結し、思いを共有することはとても引き締まった感じになります。
前置きが長くなりましたが、その中でも出たのが、お客様別の売上にかなり差があり、大きなお客様に依存し過ぎでは?ということがありました。
とは言え、弊社の場合には一番のお客様でも全体の5%にはいっていないのですが。
それでも顧客数が多いので、一番と下の方では、かなりの金額差になります。
1社あるいは数社の依存度が高過ぎると、経営は不安定になります。
万が一その1社との取引がなくなったら...どうなるのでしょうか?
単純に計算しただけでも即赤字転落、それを埋めるためには相当の経費削減をするか、早急に代わるべき顧客を探してこなければいけません。
その間の資金繰りが持つか、という問題にもなってきます。
よく言われるのは、1社の依存度が30%を超えないように、ということです。メインのお客様が最低でも3社以上持っておけ、ということです。
3社でも少ないと思いますが、20%程度の売上が減って一時的に赤字になっても、何とか回復するまでは持つのでは、ということでしょうか。
経営安全率という指標を、皆様ご存知でしょうか?計算式でいうと、経常利益÷粗利益(または限界利益)です。
粗利益に対する経常利益の割合ですね。
これは、何%以上売上が下がったら赤字になるか、という率です。
経営安全率が10%であれば、10%以上売上が下がると赤字になりますよ、という経営の安全度合いを表している比率です。
実際、計算してみてくれればわかります。
多くの会社では、この経営安全率は10%以下のところが多いです。10%以上売上が下がったら、赤字になってしまうのです。
もちろん、何も現状と変わらない、対策しなければ、ということですが。
したがって、1社依存度は経営安全率以下、10%あるいは5%以下にしておく、ということが重要になってきます。
1社あるいは数社を得意先にするような業種であっても、様々な売り方、商品、サービスなどを考え、小さくてもいいのでお客様を増やしていくような政策は取れないでしょうか?
小さな取引でもお客様を増やしていけば、様々なチャンスが生まれてきます。
新たなビジネスやサービスなども生まれてくるかも知れません。そうすると小さな取引だった顧客が、どんどん大きな取引になっていくかも知れません。
このように常に顧客開拓をして、裾野を広げていくことが、経営を安定させていくためには、必要なのではないでしょうか。
編集後記
夜中すごい雨風でしたね。雨風が当たる音もすごかったので、若干睡眠不足の感があります。東京の方は、今は少し落ち着いてきました。
それにしてもこれだけの台風が関東の方に上陸したのは久しくないような気がします。
いつも来る来るといって、コースがはずれたりしていましたので。でも、これから通勤が大変かも知れませんね。皆様、気をつけていきましょう。
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