実践!社長の財務
預金残高の指標、いつで見るか?【実践!社長の財務】第835号
2019.11.04
会社の預金残高というのは、当然ですが、1カ月の間においても常に変動しています。
資金繰り表を月単位で作る時なども、月末において預金残高があるので大丈夫、と思っていると、月のどこかで残高不足が生じることがあります。
ギリギリの場合は、月末残高だけ見ているのではダメですね。日繰り、支払日繰りを見ていないと安心できません。
会社の財務において、最も気をつけておくべきことは、預金残高が十分あるかどうか、ということです。
いくら利益が出ていても、預金残高がなければ会社は継続していくことはできません。
そこで、指標となるのが手元流動性です。
現預金残高(短期の有価証券も含む)が、月商の何倍あるか、ということです。
これについては、何回か書いていますが、2倍(2か月分の売上)以上あることが望ましいです。
これは、すぐ確認できるでしょうから、是非、確認をしてください。
ただ、上記のように預金残高というのは、常に変動しています。試算表の預金残高(すなわち月末)だけ見ていても、安心できません。
基本的には、毎日見ておくことです。経営者は預金残高を毎日確認して欲しいと思います。
経理の方に一覧表を作ってもらい、その合計額を毎日確認するだけですので、簡単です。メールなどで送ってもらってもいいでしょう。
また、最もお金が少なくなるのはいつか、を把握しておくことも大事です。
多いケースは、25日の給料を払った後、月末の入金がある前が、一番少なくなるのではないでしょうか?
その時に月商の何カ月分あるのか、2カ月以上あればいいですが、1カ月分を切るようであれば、ちょっと心配ですね。
ギリギリで回すのは好ましくないですから、何らかの対応を考えておく必要があります。
支払日の問題であったり、回収方法の問題であったり、運転資金の借入れを検討することも考えます。
常に預金残高の推移を見ておくこと、最低いくらのお金を持っておかなければいけないのかを明確にしておくこと、これがまずは会社を安定的に経営していく基本ではないかと思います。
編集後記
ラグビーワールドカップの盛り上がりはすごかったですね。
終わってしまうと寂しいというか、気が抜けたような感じがします。にわかファンではありますが、そこまで浸透したということでもありますね。
ただ、私は最後まで見てなかったのですが、最後イングランドの選手がメダルを拒否したり、はずしてポケットに入れてしまったりしたらしいですが、それは非常に残念な気持ちになりますね。せっかくのノーサイドの精神が…。
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