実践!社長の財務
リース取引は、売買取引?賃貸借取引?【実践!社長の財務】第224号
2008.02.18
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
会計理念経営がひととおり終わり、ひと段落です。
今日は、すこしリース会計のことについて書こうと思います。
先週は、社内セミナーも含めて、4回もリース会計のセミナーをやりましたが、皆様の関心が高いのには、大変ビックリしました。
当社のホームページのアクセス履歴をみても、リース会計で検索して来ている方が、とても多いですね。
それだけ皆、関心があるというか、直前に迫ってきたので、いよいよどうしよう、というところなのでしょうか?
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!
リース取引は、売買取引?賃貸借取引?
リース取引の会計と税務が、この4月から改正になりますが、会計処理としてどうしたらいいかと、非常に悩む改正ですね。
会計も税務も、基本的には、所有権移転外ファイナンスリース取引が、賃貸借取引から売買取引になる、ということで目に見える部分では、同じ改正です。
しかし、それをとりまく周りの部分、裏の部分ではずい分、違っているところがあります。
まず、会計基準では、基本的には以前から、売買取引が原則なのです。それを、賃貸借処理の例外を認めて(要注記)いたのですが、今後は例外を認めない、ということになったわけです。
税務は、はっきりしていて、今までは賃貸借処理、今後は、売買処理ということです。
しかし、お互い、やはり例外があったりします。
会計基準では、リース総額に重要性がない(リースが10%未満)場合には、簡便法を認めていますし、少額リースは何と賃貸借処理まで認めています。
税法は、売買処理と言いながら、実質的には賃貸借処理を認めるような措置を取っています。
売買なんだか、賃貸なんだか、よくわからん、というのが一般の皆様が不安になるところでもあるかと思いますね。
そして、決定的に変わってくるのが、消費税の処理です。法人税が、リース取引は売買取引だ、と言い切りましたので、消費税もそれに従わざるを得ません。
すなわち、リース契約を開始したときに、リース料総額の消費税を立てる、ということになります。購入の場合と同じです。
今までは、リース料支払時に消費税は立てていましたが、今後はリース契約開始時に消費税を、リース総額全額分 立ててしまうのですね...
これは、ちょっとやりづらい面があると思いますね。処理的に。
中小企業の場合は、この問題さえクリアすれば、そんなに大変な改正ではないのですが。
ということで、来週もリース取引について、具体的な処理方法などを、お話したいと思います。
編集後記
顧問先のある方と思わず約束し、今年それぞれ本を書こう、ということになりました。書こうとは思っていたのですが、なかなか行動に移していなかったのですが、ヒョンなことから約束してしまいました。ハメられたかも知れません...
でも、こうなったらやるしかないですね。
とは言っても、まだ出版社も何も決まっていない...
いつまで、というのも決めたのですが、恐ろしくてちょっとここでは書けません...でも、こんなことがないと、まとまった本などは書けないかも知れませんね。
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