実践!社長の財務
高収益の会社になるためには?【実践!社長の財務】第218号
2008.01.07
新年あけましておめでとうございます。
税理士の北岡修一です。
今年の最初のメルマガは、1/7とずい分、明けてから経ってしまいました。
今日から仕事初めの方も多いのではないかと思います。
当社もそうです。
スタートが遅いだけに、最初からエンジン全開で行きたいですね!
ということで、本年も何卒、引き続きご愛顧の程を、よろしくお願い申し上げます。
ということで、新年最初の「実践!社長の財務」いってみましょう!
高収益の会社になるためには?
『会計理念経営』10カ条の続きです。
第8条 売上は最大に、経費は最小に
・・・売上と経費は連動するという考えは捨てること
・・・各部署ごとに、売上最大、経費最小を行なう
この「売上は最大に、経費は最初に」というのは、京セラ創業者である稲盛和夫氏の教えです。
会計のことを、まだあまりわからなかった頃に、経理担当者の難しい説明に業を煮やし、
「とにかく、売上を最大にして、経費を最小にすればいいんだな。そうすれば利益が出るということだろう?」
という非常に単純にして、わかりやすくして理解したそうです。
しかし、これが後々、実は非常に本質を突いていることがわかってきたそうです。
(日経新聞社「稲盛和夫の実学」より)
これは、先週のメルマガにも書きましたが、会計人の私にとっても非常にわかりやすく、腑に落ちるものです。
「売上は最大に、経費は最小に」 と、言っていること自体は非常に単純なのですが、経営計画を立てたり、経営管理をしたり、そして実際の行動をする上において、すべて正にこれを忠実に守っていけば経営はうまくいくのです。
すなわち、これを忠実に実行すれば、確実に利益が上がり、強い体質の企業ができていきます。
「利益を上げよう」というよりも、
「売上を最大にしよう、経費を最小にしよう」という方が、
言っている目的は同じだとしても、具体的な行動に結びつきやすいのです。そう感じませんか?
また、「利益を上げろ」というと、何でもいいから利益を上げろ、みたいな利己的な殺伐とした感じになりませんか?
騙してでもいいから、利益をとれ! みたいな...
その点、「売上を最大にする」というのは、そのためには、よりお客様に喜んでもらう、貢献しないとできないよね、みたいなそういうイメージが伝わってきませんか?
そして、「経費を最小にする」というのは、自分たちの努力でできるだけお金をかけないでやろう、という意志が伝わってきます。
これは、非常にシンプルなのですが、本当に結果として利益を上げる、利益はこれらをすれば、後からついてくるんだよ、ということを伝える、すばらしいメッセージでもあると思います。
本当に私も好きな言葉です。
皆様の会社でも、試算表や数値をながめる時は、常に「売上を最大にするには?」「経費を最小にするには?」 を考えて欲しいと思います。
そして、大事なのは、上記2つを別に考えることです。連動させないことです。
売上を増やすには、当然経費も増える、とは考えてはいけない のです。
確かに連動しがちなのですが、
「売上が増えた(る)からといって、経費も増えるとは限らない。むしろ経費は減らしてやる方法はないのか?」
これを考えることですね。
利益をたくさん上げられる会社になる一番の方法は、
売上が伸びている時に、改善を重ね、経費を減らすことです。
売上が伸びている時こそ、チャンスと考え、同時に経費を減らす努力をするのです。
その時は、本当に大変かも知れませんが、その結果として得るものは、もの凄く大きなものになるはずです。
(京セラもこの連続で伸びてきた、という話も聞きました)
しかし、多くの会社はこの反対をやってしまうのですね。
すなわち、売上が伸びている時に、税金を払いたくないばかりに節税ということで経費を増やし、利益を減らすわけです。
税金は少なくなるかも知れませんが、結果的に会社の利益も少なくなり、せっかくの伸びるチャンスを自らつぶしてしまうのです。
そして、10年たっても、20年たっても小さい会社のまま...
心あたりある方は、そんな経営からそろそろ抜け出してみてはいかがでしょうか...?
編集後記
久しぶりにメルマガを書いた気がします。
やはりこれを書いて1週間をスタートさせる、これをやらないと1週間が始まらない、というパターンになってきましたね。
今年もますますパワーアップしていきたいと思いますので、また1年何卒よろしくお願いいたします。
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