実践!社長の財務
質問で、しくみを作っていこう!【実践!社長の財務】第216号
2007.12.24
おはようございます。
税理士の北岡修一です。
今週も、与党税制改正大綱について、少し触れたいと思います。
減価償却制度については、昨年度に大幅な償却方法の改正がありました。
今年度は、その時に積み残された、耐用年数の見直し(短縮)を行なうことになっておりました。
もちろん、見直しが行なわれたのですが、基本的には「機械装置」のみです。390設備が、55業種に変更になっています。
個々の設備の判断ではなく、業種での判断になってきています。
ただ、機械装置だけでなく、建物の耐用年数の見直しや、器具備品の細目の見直しなども行なってもらいたかったですね。
特に器具備品などは、新たな製品がいろいろ出ているのですから、今の資産の細目だけだと、どれを適用していいのか、非常にわかりづらい時があります。
この辺の改善を望みたいものですが、もう減価償却については、今年で大きな見直しは終わり、なのでしょうか...?
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!
質問で、しくみを作っていこう!
『会計理念経営』10カ条の続きです。
第7条 月次決算は、その後の行動に結びつけることが重要である
・・・それができる詳細さ(科目・部門)が必要である
・・・各部署ごとに、反省および次月予定を立てさせる
月次決算は、何のためにやるか、と言えば、これは年次決算とは違って、「経営に役立てるためにやる。」といのが、一番の目的です。
そのためには、具体的な行動に結びつかなければなりません。
では、そのためにはどうするか?
経営に役立てる人が、どのような資料があったらよいか、これを明らかにしていかなければいけません。
それには、経営者や幹部の方々が、月次報告などを聞きながら、いろいろと質問をしていくことが、一番です。
「この費用の中身は何か?何が増えているのか?」
「先月は、こういうものがあったはずだが、それは何で処理されているか?」
「全体はわかったが、商品別にはどうか?プロジェクト別にはどうなっているか?」
など、先月の結果を把握するために、今後の経営の方針を立てるために、今月どうしたらよいかを、考えるために、
質問をすることです。
経理部門は、この質問に1つずつ答えていくわけですが、毎回、毎回、同じことを質問されていたのでは、進歩がないですね。
そこで、質問をされないでも、資料を見ればわかるように、月次の資料を作成していくことが大事になってきます。
勘定科目を細分化して表示したり、補助科目(内訳科目)を、多く設定して、いつでも内訳がわかるようにしておいたり、会計ソフトの部門別集計機能や、プロジェクト計算ができるソフトを導入したり、
経営者の質問に答えられる「しくみ」を、あらかじめ作っていくことが、会社全体のレベルアップにつながっていきます。
経営者や幹部と、経理部門は、このようなやり取りで、会社を良くしていく、そういう関係でいたいものですね。
是非、経理の皆様は、経営者の質問をうっとうしがらず、きちんと対応し、「しくみ」にしていくこと。
また、経営者の皆様は、経理に遠慮することなく、どんどん質問していくこと。
これをお互いの信頼のもとで、やっていって欲しいですね。
編集後記
クリスマスですね。5時頃子供の枕元にプレゼント置いてきましたが、いつまでサンタさんを信じてくれているかな...
きっともう気づいているだろうな、と思いつつ...ちなみに下の子は小5の女の子です。
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