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実践!社長の財務

社長は、経理に遠慮していてはいけない【実践!社長の財務】第214号

社長は、経理に遠慮していてはいけない【実践!社長の財務】第214号

2007.12.10

おはようございます。
税理士の北岡修一です。
 
いよいよ今週13日には、自民党の税制改正大綱が発表されるようです。

焦点は、先週も書きました「金融一体課税」ですかね。
自民党案に民主党案があり、そして財務省案に対抗するように金融庁案があります。

基本的に2009年度に、「金融一体課税」の導入がされることは一致しているようですが、税率が20%か10%か、というところは主張の分かれるところです。

いずれにしても、今週の自民党の税制改正大綱に注目したいところです。

そして、今年は例年とは違い、自民党の税制改正大綱が出たからといって、それで決まりではないようです。

その後に、民主党の税制改正大綱も出ますから、それとの違いや駆け引きも見ものですね。

ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!

社長は、経理に遠慮していてはいけない

『会計理念経営』10カ条の続きです。

第5条 会計は、意識して経営に活かさなければならない
・・・経営者は、会計に関して受身ではいけない
・・・不明な点、見たいデータはどんどんリクエストする

第4条までで、正しい会計ができたとすると、第5条からはその次の段階です。

すなわち、「会計を経営に活かす」ということですね。

そのためには、まずは経営者が、月次決算で「何を見たいのか」をはっきりさせることです。

それが、はっきりしていなければ、せっかく月次決算をやってももったいないです。

「何が見たいのか」、「何を見るべきなのか」は、別に難しいことではありません。

経営者が、経営をする上において、どんな数字が必要か、どんな数字をいつも確認したいか、見たいか、素直に考えてみればいいだけです。

売上なのか、粗利なのか、部門別の利益なのか、商品別の利益なのか、いろいろあると思います。

まずは、経営者が素直に出してみてください。
経営者は、経理から月次決算を与えられるのではなく、

「こんな数字が見たいので、出してくれ」というべきなのです。

会計が苦手だからといって、以外にそういうリクエストをしない経営者が多いですね。
どんどん言った方がいいと思いますよ。

経理や会計事務所は、経営に役立つ資料を作ることが仕事ですから、リクエストするのは一向に構わないのです。

でも、あまり無理難題を言うと、あとで経理が文句を言ってくるかも知れませんが...それは責任を持ちません...(笑)。

経営者が、経理にいろいろな要求をすることによって、経理のレベルは、確実に高くなりますね。
 
そういう会社は結構見てきました。社長がいろいろな要求をするので、経理が一生懸命それに答えようとフォームを作って、やり方を考えて、すばらしい資料を作っている会社があります。

とても、短時間で毎月よく作るなと、思うものもあります。

ただし、社長がトンチンカンだと、変な資料を要求して経理の手間ばかりが増えてしまう、挙句の果てに作るだけで社長は見ていない、なんてこともありますね。
 

やはり、定期的には作成している資料を見直さないと、無駄な作業が増えてしまうこともありますので、要注意ですね。

いずれにせよ、社長は、経理や月次決算に、常に感心を持っていて欲しいのです。

そして、そこから何かをつかむべく、毎月少しの間でも構いませんので、月次の資料をじっくり見て欲しいですね。

そして、「少しでもおかしいと思ったら、質問することです。」これは大事なことです。

経理しかり、担当部門しかり、担当者しかり、その質問をすることで、様々な問題が浮き彫りになってきます。

これらの問題に、対処していくことが、月次決算を経営に活かしていく、ということにつながってくるのです。

カンタンなことですよね。是非、やってみてください。

編集後記

先週、タイに行ってきました。一昨年は、やはり同じ仲間で上海に行ったのですが、タイは上海に比べて何か静かだなと思いました。
そう、車のクラクションがほとんど鳴っていないんです。

上海とは雲泥の差でしたね。やはりタイの国民性によるんですね。
微笑が多かったり、手を合わせて御礼を言ってくれたり、日本人ととても合うような気がします。

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