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実践!社長の財務

隣にある収入源を探す【実践!社長の財務】第169号

隣にある収入源を探す【実践!社長の財務】第169号

2007.01.29

おはようございます。
税理士の北岡修一です。

平成19年度税制改正大綱において、中小企業の事業承継に配慮した規定が盛り込まれました。

相続時精算課税の、同族株式の特例です。精算課税は、ご存知の方も多いと思いますが、ある一定金額までは贈与時に課税せず、相続発生時に、相続税として精算しよう、というものです。

今までは、原則65歳以上の親から、20歳以上の子に対して、2,500万円までの贈与については課税しない、とされていました。

これが、今回、未上場の同族株式については、60歳以上の親からの贈与も対象とし、3,000万円まで課税しないことになります。

ただし、次のような条件があります。
1.発行済み株式の評価額が、20億円未満
2.贈与の4年後に、その後継者が持株・議決権とも50%超を持ち、かつ代表者として経営していること。

ということです。4年後というのが何か面白いですね。4年猶予与えるから、それまでに後を継げという、強制事業承継ですね...

この規定は、本年1月1日~来年末までの規定です。伸びるかも知れませんが、一応期間限定ですので、

事業承継を考えている会社は、今年か来年、できるだけ株価が低い時に(あるいは低くして)、贈与を検討してみる必要がありますね。
 
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!

隣にある収入源を探す

この3週、「経常利益率10%以上を目指す」経営のためには、

「売上を最大にして、経費を最小にする」
「値決めは経営」

ということが、大事であることを話してきました。

売上を最大にする・・・ということに関しては、私どもではなかなかお手伝いすることはできないのですが、

1つのヒントとして「隣にある収入源を探す」ということを考えて欲しいと思います。

もちろん、今の本業を最大限伸ばすことが、最重要であり、それに、力を入れて欲しいのですが、その延長・関連で、是非、隣や周りも見て欲しいのです。

今ある財産で、ほとんどコストをかけずに、収入が上がる材料はないのか?

今のお客様に喜んでいただける付加サービスはないのか?
当社が(ついでに)やってあげた方がいいことはないのか?

そういうところから、考えていくと、結構新たな売上の道はあるはずです。

今ある財産で最大のものは、顧客です。既存顧客が最大の財産であり、その顧客の「役に立つこと探し」が、さらなる売上の最大化につながっていきます。

たとえば、不動産業で言えば、家を売ると同時に、

・ローンの申請代行をしてあげる
・火災保険の紹介、手続きをしてあげる
・引越しの手配や、仮住まいの手配をしてあげる
・税金の申告のために、専門家を紹介してあげる
・・・

等々たくさんあります。すべてが売上につながるかどうかは わかりませんが、押し付けでなければ、お客様に喜んでいただけることでしょう。

私たち会計事務所は、さらにいろいろあります。
通常の会計業務や税務申告だけでなく、

・業務を効率化するソフトを紹介する、販売する、導入支援する
・会社のLANやIT環境を整備してあげる
・資産運用のための金融商品の紹介や選別をしてあげる
・企業防衛のための保険の紹介や選別をしてあげる
・資金調達のための、銀行その他の紹介をしてあげる
・社員の方々の、税務相談や申告などをしてあげる
・M&Aなどの情報を提供、仲介をしてあげる
・さらに、後継者の息子さんの結婚相手を探してあげることまで(実際に、税理士会では、その仕組みを作っていた・・・)
・・・・

あまり「・・・してあげる。」と言うのは良くないかも知れません。

「・・・させていただく。」という気持ちで、探してみると役に立てることは、たくさんあるのではないでしょうか?

これが、売上を最大にしていく、ための1つのヒントだと思います。

是非、あなたの会社でも、「隣にある収入源⇔お役立ち探し」をしてみては、いかがでしょうか?

編集後記

今週で1月も終わりですが、2/1は当社の新年賀詞交歓会・・・とても、もう新年ではないですね。まあ、気にせず楽しい会にしたいと思います。

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