実践!社長の財務
経費を増やさない制御法【実践!社長の財務】第148号
2006.09.04
おはようございます。税理士の北岡修一です。
法人の繰越欠損金は、平成14年3月期以降の分については、7年間(以前は5年間)繰り越して控除できる、ということは皆様よくご存知かと思います。
ところが注意しなくてはいけないのは、今年の税法改正で、繰越欠損金が、控除できない場合も出てきた、ということです。
どういう場合かと言うと、
株式の50%超を取得し、その後、5年以内に、役員を入れ替えたり、以前よりも大規模なまったく違う事業を行なう場合などです。
(詳しくは、問合せあるいはお調べください。)
すなわち、赤字会社を買収して、そこで新規事業を行ない、節税しよう、というようなことを防止するための措置ですね。
会社法で、組織再編などがしやすくなっていますから、その対抗措置でもあるでしょう。
でも、これは単純に外部の会社の買収だけでなく、グループ内で組織再編するときにも、該当してしまうことがありますから、その点は注意する必要がありますね。
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!
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■□ 経費を増やさない制御法
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これは、以前にも書いたことなのですが、経費を増やさない制御法があります。(ちょっと大袈裟ですが)
それは、「欲しいものには使うな、必要なものに使え」ということです。
欲しいもの、便利なもの、あったらいいなと思うもの、いずれ必要になるだろう・・・というもの....
こういった類のもの、あるいは出費は、一度一呼吸いれて、考え直してみるべきです。
「本当に必要かどうか?」
「今、必要かどうか?」
「それを使わないでも、できる方法はないのか?」
「これを買う(あるいは使う)ことにより、お客様の役に立つのか?」
「業務が効率的になり、利益につながるのか?」
「当面の利益につながらなくても、当社の理念の実現につながるのか?」
こういうことを、経費を使う前に考えてみて欲しいのです。
そうすると、
「ただあれば便利かなと思っただけで、なくても大丈夫です。」とか
「今すぐは必要ではないですが、いずれ必要になるかと思って...」
というようなことが多くなると思います。
本当に、そういうことは多いです。
だからこそ、いいと思ったからすぐに買うのではなく、一呼吸置いて考えてみることが非常に大事なのです。
必要なものには、お金は惜しまず十分にかけるべきですが、ただ欲しいだけのものには、お金は一切かけてはいけないのです。
個人ではなく、会社ですからね...
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■実践!社長の財務・儲かる会計 セミナー をやります!!(北岡)
「財務アプローチで、強い会社・儲かる会社を作る」
● 大阪 9/12(火)13:30~ 京橋駅 富士通 内
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久しぶりに、実践!社長の財務のセミナーをやろうと企画しました。
経営者や幹部の方、経理の方、起業した方、これから起業しようという方向けです。
会計や経理処理の話ではなく、経営していくにあたって、財務をどのように見るのか、活用するのかをお話したいと思います。
私の尊敬する稲盛氏が言うように「会計がわからんで、経営ができるか!」です。会計や財務は、企業経営にとっての羅針盤です。いや、それ以上で、経営理念や社長の方針を表わし、その実現をサポートするものです。
私はそのくらい、財務は大事だと思っています。
それを、セミナー当日、私のできる限りの力を使って、皆様にお伝えしようと思います。
誌面だけではなく、たまには実際にお会いしましょう。セミナーにいらしたら、是非、メルマガ読者であることなど、声かけてくださいね!
内容、場所、時間等の詳細、お申し込みは下記よりお願いします。
★大阪9/12(火)⇒ http://www.uchida.co.jp/seminar/060912/index.cfm
★東京9/21(木)⇒ http://www.tmcg.co.jp/seminar/topics.cgi
編集後記
とは言っても、無駄な経費って使っちゃうんですね...
でも、そんな時は、この経験も必ず将来につながる、いや、つなげようと、いい方向に持っていかないといけないですね。
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