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実践!社長の財務

LLCの活用【実践!社長の財務】第134号

LLCの活用【実践!社長の財務】第134号

2006.05.29

おはようございます。税理士の北岡修一です。

5月会社法施行して、はや1ヶ月近くですね。
定款変更の依頼は、殺到していますが、その他はそれ程変わったという気はしませんね。

今は、皆勉強中、これから、というところですかね!

ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!

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■■  
■□  LLCの活用
■■  
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会社法で新たにできた会社組織が、LLC(合同会社)です。

実際には、私どもでもまだ作ったことはないのですが、結構使えるのでは?と思っています。

LLCの特徴を、簡単に並べてみると、

1.出資者は、全員有限責任である。
2.広く定款自治が認められる「組合的規律」が適用される。
3.出資額に関係なく、利益配分割合を決められる。
4.1人でも設立できる。
5.設立にあたっては、定款認証は不要。
6.法人であるため、法人課税となる。
7.決算公告の必要はない。
8.役員の任期は規制されていない。    等々

ということであり、気楽に(?)会社を作るには、もってこいの制度ですね。

有限会社はなくなりましたが、以前の有限会社的感覚で活用することができそうです。

LLCとよく比較されるのが、LLP(有限責任事業組合)です。
 
LLPは、既に昨年の8月1日から設立が可能ですが、会社法でいういわゆる「会社」ではなくて、組合(パートナーシップ)となっています。

LLCとの大きな違いは、パートナーシップですから、2人以上で設立すること、

法人課税ではなく、パススルー課税(構成員課税)が適用されること、に最大の特徴があります。

すなわち、LLPは、
法人税が課税されることはなく、
構成員(出資者)に、利益配分割合に応じて損益が配分され、
構成員の所得に加算されて、税金を計算することになります。

したがって、
法人税の課税と、さらに構成員へ配当した段階の配当課税との、いわゆる二重課税がなくなります。

また、
LLPで損を出した場合は、構成員の所得からその損を控除することができるため、節税にもつながります。

本来は欧米のように、LLCにパススルー課税を導入しようとしたらしいのですが、それが通らず、急遽LLPを作った、という話もあります。

したがって、パススルー課税が使えないLLCは、不利、使えないように思われるかも知れません。

ただし、LLCは使い方によっては、非常にいいなと思っています。

まず、1人で簡単に安く設立できること。
運営コストも抑えられます。役員の任期がないことや、決算公告の必要がないことなど...

そして、重要なのは、法人税がかかること。

「えっ!」と思うかも知れません。
法人税は払いたくない、と思うのが普通ですよね。

でも、法人税を払うということは、「内部留保」ができる、ということなんです。

 税引前当期純利益  xxx
 法人税等     ▲ xx
 ━━━━━━━━━━━━━━
 当期純利益     xxx → 利益剰余金(内部留保)
 
ですよね!

LLPは、すべて構成員に損益を配分してしまいますから、内部留保は一切ありません。
しかも、利益が出ていれば、構成員の段階で結局は税金を払いますからね。
税額の違いはあるけど、まあ、同じことです。

内部留保ができる、ということはどういうことでしょうか?

内部留保を貯めれば、会社が強くなる、大きくなる、再投資ができる、信用がついて借入れをすることができる...

そうです。会社(LLC)を成長させていくことができるのです。

もし、会社が大きくなってきたら...

そう、株式会社に組織変更すればいいのです。
それで、上場だって狙えるわけです。

LLCは、このような株式会社への組織変更ができるのです。
LLPは、できません。

まずは、LLCを小さく立ち上げ、順調にいって大きくなりそうであれば、株式会社に変更する。だめであれば、見切りをつける。

そんな、使い方がLLCではできるのではないでしょうか。

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会社法を、自社の経営にどう有益に活用するか!?
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積極的に会社法を活用して、経営に活かしていくには、どんなことを考えたら良いのか?会社法は、経営のどんな役に立つのか?

来月のセミナーはその点に踏み込み、具体的なケースなどを想定しながら、解説をしていきたいと思います。

たとえば、次のようなことです。

◆取締役会を設けないとどうなるのか?監査役を置かないとどうなるのか?
◆会社法の活用で、相続対策を行なうことができる。その内容とは?
◆会社の組織再編(合併や分割等)の幅が広がった。これをうまく活用するには?
◆書面決議、インターネット等を活用して無駄な時間を省くには?
◆電子決算公告を積極的に活用して、会社を発展させていくには?
◆会計参与をどのように使うのか?会計参与を置くメリットは?その具体例は?
◆新たにできた、LLPやLLCはどのように活用すると良いのか?新規事業やプロジェクトに使えるのか?
※その他、まだまだ、セミナーまでにたくさん調査研究しておきます。

是非、皆様のご参加をお待ちしております。

             記

●日 時:
成18年6月16日(金)15:30~18:00(質問相談含む)
                   (開場15:00)
●場 所:
丸の内線 西新宿駅2分「住友不動産オークタワー1F」
                  ★申込み後、ご案内します。
●講 師:
税理士 北岡修一

●参加費:
7,000円

★お申込みは、今すぐこちらから!
→ http://www.tmcg.co.jp/seminar/topics.cgi
お問合せは ⇒ 担当:秋山

編集後記

阪急がいよいよ阪神のTOBをかけるとか...(今朝の日経新聞)
阪神タイガースはどうなってしまうんでしょうね?
阪急タイガースでは、ちょっとねぇ...

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