実践!社長の財務
企業人と個人を使い分ける【実践!社長の財務】第112号
2005.12.26
おはようございます。 税理士の北岡修一です。
★メルマガ「実践!社長の財務」が本になった!(税理士:北岡修一)
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本日より、全国の書店に並びます。(出版社の話)
先週は、下記のようにアマゾンでキャンペーンをやったのですが、何と、アマゾンで在庫切れになってしまいました...
申し込もうとしていただいた方、大変申し訳ありませんでした。
今なら、大丈夫ですので、再度、よろしくお願いします。
また、アマゾンで本は予約できるのですが、本の画像や内容がまだ載っておらず、初めての本でもあり、勝手がわからず...スタートダッシュつまずき気味です。
でも、まあこれからですから、できることをやっていこうと思ってます。
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キャンペーンは、本日から12/25まででしたが、年末まで延ばします。
ですので、是非、よろしくお願いします!
また、良かったらアマゾンでいい評価?を書いてくださいね。
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!
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■□ 企業人と個人を使い分ける
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本日も『ココまでできる 儲かる会計』で、没になった原稿をお送りします。
初期の頃に、このメルマガで書いたものを、加筆修正したものです。
ちょっと、長いですが、お付き合いください。
先週、編集後記に書いた税制改正は、来年1月以降、やります。
すみません!
中小企業の社長にとって、会社のお金は自分のお金のようであって、決して自分のお金ではない。
これをはっきりさせないと、会社の成長はない、というのが、私が20数年間税理士をやってきた確信です。
会社のお金と自分のお金が一緒になってしまう、いわゆるドンブリ勘定は、生業の域です。
家族経営で生業でいいというのであれば、それでも良いでしょう。
でも、ひとたび、社員を入れて、ある程度の会社にしていこう、と考えたのならば、会社のお金と個人のお金はバッチリ区分しなければいけません。
この区分ができていない会社で、大きくなった会社は、私の経験上、1社もありません。
こんな例があります。神奈川の建設業でした。なかなか技術のある左官業で、職人を10数人抱えています。営業も事務員もいます。
ゼネコンの下で技術力が評価されて、仕事には事欠きません。
順風満帆でした。
でも、私たちが関与して帳簿を見てみると、全然、現金が合わない。
通帳からお金が引き出されてはいるが、使途のわからないお金がたくさんあります。
通帳は常に社長が持ち歩いているそうです。
会社への小口現金も社長がおろしてきてくれる。
外回りのついでに、とか言いながら。
どうやら余分に引き出したお金は、交際費という飲み代であったり、袖の下であったり、あとは良くわかりません。
つまづきは、税務調査です。
当然、使途不明金として追求されます。
わからければ、社長の賞与と認定(会社の経費にもならず、個人にも課税されるWパンチ)されるか、使途不明金として倍の税金が追徴されます。
その会社、莫大な修正申告で資金繰りが悪くなり、それが伝播したのか、ゼネコンからの仕事も減り、その後は私も離れて良く知りませんが、
どうも雲散霧消してしまった...ようです。
社長は、一旦会社に入れば、企業人です。個人ではありません。
まずは、それを自覚する必要があります。
株主からこの会社の経営を任されている。
実績をあげなければいけないわけです。
たとえ、その株主が自分であってもです。
株主は個人としての自分であって、社長は企業人としての自分です。
人格が違うのです。こう考えると、シャキっとしませんか。
企業人としての社長は、経理は自分でやらないことです。
現金の扱いも自分ではやらないことです。
現金を動かすことを、すべて自分一人でできるようにしておかないことです。
社長といえども、現金をもらう時は申請書を出す。
経費の精算は精算書を書く。
こういうことを、きちんとやるべきです。
会社のお金は、自分の好きなようにできる、という考えを、捨てるべきでしょう。
もちろん、会社の投資や事業に使う、という話は別です。
あくまで社員に言えないような、お金の使い方についてです。
会社の事業であれば、堂々と使えばいいわけです。
あえて、これだけ言っているのは、そういうことをする社長が非常に多いからです。
次のようなことに身覚えがある社長はいませんか?
・役員報酬は決まっているが、毎月きちんと取らず、お金がある時に会社から随時取っている。
・会社からの借入金がある。(会社は貸付金)
・社長に対する仮払金が多い。
・経費精算はほとんどしていない、交通費などは自腹である。その代わり、交際費などで多目に精算しているからよい。
・会社の通帳から引き落とされているものの中に、個人的な経費がある。
・社長が会社の通帳を持ち歩き、自由に引き出しをしている。
・経費精算や会社の資産に、社長個人のものがよくある。
最終的に責任持つのは俺なんだから、俺の好き勝手にやってもいいだろう、と思っている社長が非常に多いです。
気持ちはわかります。でも、それであれば個人ですね。
わざわざ会社作って、社員入れて、いっぱしの目標を持ってやるんだったら、個人ではなく会社=公の組織を目指さなければいけません。
そうでないと、会社だと思って入ってくる社員を騙すことになってしまいます。
そうでない場合は、あらかじめ言っておくべきです。
「この会社は、俺の個人会社だ。それでもよいか?」と。
会社のお金は社長のものではない、ということですが、反面、会社の借金は、実は社長のものです。
会社のお金は会社のものなのに、借金だけ社長のもの、なんて納得いかないよ、と思われるかも知れません。
でも、よく考えてみてください。
会社の借金は、当然、会社が返済していきますが、払えなくなったらどうなりますか?
当然、社長が何とかしないといけないですよね。
もし払えなくなって、会社がつぶれてしまえば、その借金はどうなりますか?
当然、社長に返せ!と言ってきますよね。
社長の個人財産を全部はたいて、返さないと許してもらえないですよね。
そうなんです。社長は正式に保証しようがしまいが、会社の借金の保証人になっているようなものなんです。
その保証人というのは、企業人ではなく、個人として保証していることになります。逃げられないんですね。残念ながら...
社長とは、本当に因果な商売です。
最後にもう一度言います。
「会社のお金は、社長のものではないが、会社の借金は、社長のもの!」
是非、このような心構えでやっていただければ、と思います。
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12/2に、上記セミナーを行ないました。
節税セミナー というのは、思ったより集客が悪いのですね...
節税というのは、儲かればしたいと思うのでしょうが、わざわざセミナーを聞きに行くまでもない...聞くまでのものではない...
ということでしょうか?
やはり経営者は、前向きな話題に興味があり、あまり後ろ向きなものには興味がないと、そんな風に反省しました。
ということですが、実は、”すごく前向きなセミナー”だったんですよね!
「内部留保を作るには、儲けて税金を払わなければいけない。」
「儲けた上で、税金を払えるようにするには、どうしたらいいか?」
というような内容で、節税セミナーであるにもかかわらず、「税金を払おう」みたいな話でスタートしました。
しかし、経営者の皆様が集まっているので、それだけでは不満足でしょう。
後半は、バッチリ節税策も伝授しました。
わざわざ聞きにいくまでもないが、DVDだったら見てみようか、という方、是非、本セミナーのDVDをお申込みください。
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編集後記
今年も残すところあと1週間。皆様は何日までですか?
当社は、一応明日まで。
一応と言うのは、その後も出る人がいるので...
すっきりさせて正月迎えたいですよね!
本日で、本年最後のメルマガです。
今年も最後までお読みいただき、ありがとうございます。
このメルマガは、もう私のライフサイクルになっています。
このメルマガがあったからこそ、本も出せました。
来年も是非1冊は出したいと思います。
このメルマガを続けてさえいれば、いろいろな可能性が広がってくるとさえ、思っています。
メルマガやって一番得する、勉強になるのは、本当に自分だと思います。ブログでもそうですね。
来年はブログなども挑戦するかも知れません。
皆さんも、是非、自分で書くことに何かチャレンジしたらどうでしょう?
(もう書いている人も多いと思いますが)
しゃべれる人であれば、書くのがヘタということはあり得ないですね。
話しているそのままを文字にすればいいだけですから。
あとは、いかに感情を伝えられるかどうかです。
来年のチャレンジ決めてみては?
ということで、ダラダラ長く書きましたが、来年も、是非ともよろしくお付き合いください。
ともに、成長していきましょう!!
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