実践!相続税対策
相続税申告書を提出しなくてもよい場合【実践!相続税対策】第485号
2021.04.07
おはようございます。
税理士の宮田雅世です。
相続が発生すると、相続税の申告をしなければいけないと意識する方も多いかと思います。
相続があったすべての人に申告義務があるわけではありませんので、今回は、相続税の申告書を提出しなくてもよい場合を見ていきたいと思います。
相続税の申告書を提出しなくてもよいのは、大きく分けて次の場合です。
・被相続人の遺産総額が、基礎控除額以下であること
・税額控除により納税額がゼロとなること
まずは、被相続人の財産をあらい出し、評価します。
債務などあれば、控除して課税遺産総額を求めます。
その額が、基礎控除額以下であれば、申告する必要はありません。
基礎控除額とは、3,000万円+600万円×法定相続人の数で求めることができます。
ただし、土地の評価について、小規模宅地等の特例を適用して基礎控除額以下となる場合には、申告する必要があります。
税額控除により納税がゼロとなる場合とは、相続税額を算出した後に、一定の控除をすることで、納税がゼロになることがあります。
主なものとして、次の税額控除があります。
・未成年者控除
・障害者控除
・相次相続控除
これらの税額控除については、過去のメルマガでも取りあげていますので、説明は省略しますが、適用できる人が限られます。
なお、配偶者の税額軽減(配偶者は、法定相続分相当額または1億6,000万円のいずれか大きい金額まで取得し
ても相続税はかからない)を適用して、納税額がゼロになる場合は、申告をする必要があります。
相続人が複数いる場合でも、条件によっては相続人全員に相続税がからず、申告書の提出が不要となるケースもあります。
ただし、細かな条件などありますので、安易に判断せず、専門家に相談することをお勧めします。
編集後記
4月に入ったとたんに、人の往来が増えましたね。
入学や入社、異動などにより、ある程度は想定していましたが、出社時間を早くずらしても、人が多いなと感じました。
個人としてできる対策は、さらに早い時間にずらすこと、なのでしょうが、今以上の早起きは無理そうです。
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