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同族株主のいない会社の株式評価【実践!事業承継・自社株対策】第52号

同族株主のいない会社の株式評価【実践!事業承継・自社株対策】第52号

2021.06.03

Q:当社は、仲間で作った会社のため、同族で50%以上持つような大株主はいません。最も多く持つ株主は社長で、20%の株式を持っています。

私は取締役で、10%の株式を持っていますが、この株式の相続税評価額は、純資産など高い評価になるのでしょうか?

A:非上場株式の評価は、同族株主のいる会社と、いない会社では、評価方法の判定が違ってきます。

同族株主とは、親族で議決権割合を30%以上保有している株主グループがいる場合に、それに属する株主です。

(50%以上のグループがいる場合は、そのグループに限られます)

御社の場合は、筆頭株主が社長の20%であり、社長の親族が株式を保有していなければ、30%以上の議決権を持つ株主グループはいない、ということになります。

したがって、御社は同族株主のいない会社、ということになります。

同族株主のいない会社の場合は、15%という数字がキーとなります。

すなわち、15%未満の株主グループ(親族)に属する株主の場合は、特例的評価方式によることができます。

ご質問者が持つ議決権割合は10%であり、他に親族が株式を保有していなければ、15%未満となり、特例的評価方式を採用することができます。

取締役であったとしても、特例的評価方式で評価することができます。

特例的評価方式は、配当還元方式により評価することになります。

原則的評価方式である、純資産方式や類似業種比準方式で評価するよりも、かなり低い価格になるかと思われます。

毎期の配当金の額から簡単に算定することができますので、是非、計算してみてください。

《担当:税理士 北岡修一》

編集後記

新型コロナのワクチン接種が、ずい分進んでいるように思います。私の周りでも第1回目を受けた、という人がずい分増えてきました。
残念ながら?私は、対象年齢に達しないため、まだ、順番は回ってきませんが…。でも、この調子だと意外と早く来るかも知れませんね。

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