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不動産 税金相談室

インボイス制度の不動産賃貸業への影響【不動産・税金相談室】

インボイス制度の不動産賃貸業への影響【不動産・税金相談室】

2021.09.10

Q 不動産賃貸業をしていますが、物件は店舗や事務所および住居用としても貸しています。家賃収入は1,000万円を超えていますが、店舗や事務所部分だけでは1,000万円未満のため、消費税は免税となっています。

今後、インボイス制度が始まると影響がある、と言われていますが、どのような影響があるのでしょうか?

A インボイス制度は、正式には「適格請求書等保存方式」といいます。

この制度は、2023年10月1日から始まります。
事業者が、商品の購入をしたり、サービスの提供を受けた場合に、その代金に含まれる消費税を仕入税額控除するためには、適格請求書等の保存が必要になってきます。

この適格請求書を発行するためには、消費税の課税事業者となり、税務署に「適格請求書発行事業者」として登録し、登録番号をもらわなければなりません。

この登録番号がない請求書では、仕入税額控除ができなくなります。

ご質問者の場合は、免税事業者ですので適格請求書発行事業者になれません。

店舗や事務所の借主が支払う家賃は、今までは支払先が免税事業者であってもその家賃の中に消費税が含まれるているものとして、仕入税額控除ができていました。

それがインボイス制度が始まると、できなくなります。
家賃の額は、経費の中でも大きいものである場合が多く、その仕入税額控除ができないと、借主にとっては大変困ったこととなります。

そうなると、大家さんに対して登録番号取得の要請があったり(課税事業者になるということ)、仕入税額控除分の家賃の値下げ要求があったり、応じられない場合には、退去されることも考えられます。

「適格請求書発行事業者」の登録は2021年10月1日から始まります。
ご質問者の場合にも、上記のような問題が起こらないよう課税事業者になって登録番号を取得するかなどを、検討していく必要があります。

課税事業者になったとしても、簡易課税を選択することにより消費税の納税額を極力抑えることも可能です。
ぜひ、納付する消費税額のシミュレーションをしてみてください。

《担当:税理士 北岡 修一》

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