不動産 税金相談室
銀行ローンは不動産所得の経費?【不動産・税金相談室】
2021.09.24
Q 副業が流行していることもあり、賃貸用不動産をローンで購入しました。
ローンの支払もあることから、手許に残るお金はそこまで多くありません。
このため、税金の心配は特にしていませんが、このような考えで問題ないでしょうか?
A ローン返済分のうち、元金分は経費になりませんので、注意が必要です。
銀行等のローン返済は、確かに不動産のために支払されていることから、経費になると誤解されることが多いです。
しかし、あくまでもローンは負債の返済となり、経費にはなりません。
ローンを借りた時には、収入に計上していないことを考えると、納得いくかと思います。つまり、借りた時には収入に上げないかわりに払ったときにも費用にはならないのです。
ローン返済の代わりに経費になるのが、建物の減価償却費です。
所得税を計算するときに注意しなければならないのは、土地は利用により価値が下がるものではないため、減価償却ができません。
したがって、土地の購入価格が高い場合、ローンの金額は大きいですが、減価償却の対象は建物だけですので、費用になる金額は少なくなります。
このため、手許に現金が残っていなくても、思わぬ納税額が出ることがあります。
あらかじめ税金を試算しておき、納税する際に資金不足にならないよう注意しましょう。
《担当:税理士 青木 智美》
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