実践!社長の財務
人材投資【実践!社長の財務】第940号
2021.11.08
人材採用については、長らく売り手市場が続いている状況です。
このコロナ禍で、状況が変わった職種もあるかとは思います。
ただ、コロナ前からなかなか人が採れなかった職種は、いまだに、そのような状況が続いているのではないでしょうか?
かく言う私どもの税務業界も、それなりの資格者、経験者に関しては、なかなか人を採ることができません。
特に少子高齢化、団塊の世代の事業承継、平成27年の相続税増税などにより、相続税などの資産税系の人材は、非常に採るのが困難になっていますね。
どこもそのような人材は採りたいからです。
特に大手の事務所などは、ちょっとした資格、経験があればどんどん採っていってしまいますので、私どもの中小事務所にはなかなか回ってこない感じです。
採用の方法もいろいろありますが、ネットでの募集広告ではなかなか難しいです。
最近は、社員に知り合いを紹介してもらうリファラル採用などを導入する会社も多いですが、実績は出ているのでしょうかね?
弊社もやっていますが、実績はなかなかないですね。
そんな中でも一番頼りになっているのは、人材紹介です。担当のコンサルタントが、自社に合う人材を紹介してくれて、入社が決まれば成功報酬を支払うというパターンです。
紹介料は、業界によっても違うようですが、私どもの業界だと、以前は30%くらいだったものが、人材不足ということもあるのか、最近は35%、40%とどんどん上がってきています。
年収500万円であれば、40%で200万円+消費税と、ものすごく高くなりますね。
とは言え、これでなければなかなか採れないのですから致し方ありません。
ただ、最近は少し考えが変わってきました。
私どもの業界は、特に何の設備投資もいらない。パソコンと専用ソフトがあれば、後は、人材がいてくれればいい、という業界です。
設備投資が必要な企業などは、それがなければ仕事になりませんので、高価な設備に多額のお金を投資します。
そのための資金調達なども行います。
それが、事業の核となるからです。
その意味で私どもの事業の核は、人です。人しかないです。
その人を獲得するためにかかるお金は、やはり投資なのですね。設備投資ならぬ人材投資です。
そう考えれば、高いと思える金額も何とか受け入れることができます。
ただし、設備投資であれば、基本的には投資すれば結果を出してくれます。耐用年数まで使うことができます。
ところが、人材投資はそのようなことは約束されていません。途中で辞めてしまうかも知れませんし、期待したように伸びてくれない、期待した仕事ができない、という可能性もあります。
人材投資は、投資するだけでなく、その後が重要ということになります。如何に育てて戦力になってもらうか、長く一緒にやっていけるか。
最初の投資額だけでなく、その後の育成、活用する力が重要ということです。その意味で、設備投資よりも難しいとも言えますね。
今日は、最近思ったことを書いていますが、始まりは人材紹介は高い、ということからです。価値はありますができれば、もう少しコストのかからない方法も考えたいですね(笑)。
それには日頃からそのような人材を探す、ネットワークを作る、HPで発信する、など、それ以外の方法も考えていくことが大事だと思っています。
編集後記
11月も2週目、もうそろそろ年末年始の予定などもしっかり立てないといけない時期になってきました。コロナもずい分収まった気もしますので、予定も立てやすくなってきましたね。第6波の心配もありますが、日本人は皆マスクもしていますし、大騒ぎをしなければ、大きな波は来ないのではと思いますが、果たしていい年末年始が迎えられるのでしょうか?そうなりたいものですね。
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