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実践!相続税対策

居住用不動産を2分割して売却する場合(短期と長期がある場合の3,000万円特別控除)【実践!相続税対策】第521号

居住用不動産を2分割して売却する場合(短期と長期がある場合の3,000万円特別控除)【実践!相続税対策】第521号

2021.12.15

おはようございます。
税理士の北岡修一です。

先日、お客様からのご相談で、自宅を売却したが広過ぎてなかなか買い手が付かないため、2つに分割して2人の方に売却した、という話がありました。

この場合、居住用の3,000万円特別控除は、2つの譲渡について使えるのか、という内容でした。

2つに分割して売却するということは、1つは古家付きの土地建物、もう1つは土地のみの売却ということになります。

居住用の3,000万円特別控除は、居住用ですので建物と共に土地を売却する場合に適用されます。

したがって、土地のみの売却の場合は、居住用の3,000万円特別控除を使うことができません。

ただし、このような場合でも、自宅の土地建物の全部を譲渡するという計画の元に、一連の行為として2つの譲渡を行っていくこと、

および、同じ年中にその全部の譲渡が完了している場合には、その全部の譲渡について居住用の3,000万円特別控除の適用を受けることができます。

ご相談のあった方は、2つの売却ともに同じ日に契約、同じ日に決済引渡しを行っているため、2つの譲渡を合わせて3,000万円特別控除を適用することができます。

恐らく仲介をした不動産会社の担当者が、そのことをわかっていたので、慎重に同日にしたのではと思います。

2人の方に売却する場合には、不動産会社とよく打合せをして、同時に進められるようにしておくことが重要ですね。

ところで、その方の場合は、土地の一部は最近隣が引っ越しをしたため、その隣の土地を購入したものでした。
その部分は庭として、家庭菜園なども含めて使っていました。

最近購入した部分は、5年内の短期譲渡所得になり、元々住んでいた部分は、長期譲渡所得となります。

この場合は、3,000万円特別控除は、どちらの部分から先に控除するかもご質問がありました。

このような場合には、まずは短期譲渡所得から控除することができる取り扱いがあります。

その上で、短期譲渡所得から控除できない金額がある場合は、長期譲渡所得から控除することができます。

短期譲渡所得の方が税率が倍近く高いですので、短期から控除した方が有利になりますね。

《担当:税理士 北岡 修一》

編集後記

今日は配信がちょっと遅くなってしまいました。
年末になり、来年の確定申告に向けて様々ご相談があります。今年中にやっておいた方が良いこともありますので、質問等あれば、早目にしていただければと思います。

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