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令和4年度税制改正大綱について【不動産・税金相談室】

令和4年度税制改正大綱について【不動産・税金相談室】

2021.12.17

Q 令和4年度(2022年度)の税制改正大綱が発表されたそうですが、不動産に関する改正内容を教えてください。

A 12月10日に、与党より令和4年度の税制改正大綱が公表されました。

今回の改正では、住宅ローン控除や住宅取得等資金贈与の延長・見直しなどが盛り込まれており、本メールマガジンをご覧いただいている皆様に、是非ご確認いただきたい改正内容となりますので、簡単にご紹介いたします。

(1) 住宅ローン控除の延長と見直し

住宅ローン控除について、控除率や借入限度額、対象となる住宅などを見直した上で、令和7年まで延長される見込みです。

令和4、5年に居住 
→ 借入額 3,000万円を限度に、控除期間13年

令和6、7年に居住
→ 借入額 2,000万円を限度に、控除期間10年

認定住宅やZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅の場合には、それぞれ限度額が異なりますのでご注意ください。
また、いずれの場合も控除率は現行の 1.0%から 0.7%となります。
※ 認定住宅などの確認は建築会社・不動産業者様等へご相談ください

(2) 住宅取得資金の贈与特例の延長と見直し

住宅取得等資金贈与の特例について、非課税限度額や中古住宅の耐震基準などを見直した上で、令和5年末まで延長される見込みです。

良質な住宅用家屋
→ 非課税限度額 1,000万円

上記以外の住宅用家屋
→ 非課税限度額  500万円

※良質な住宅用家屋とは、耐震、省エネまたはバリアフリー性能の基準を満たした住宅です。

なお、受贈者の年齢要件が現行の20歳から18歳へと引き下げられる予定です。
これは民法改正による成年年齢の引き下げに合わせたものです。

(3) 居住用不動産の買換え特例の延長と見直し

居住用不動産の買換え特例(売却益の繰り延べ制度)について、令和5年末まで延長される見込みです。

ただし、買換資産(新たに購入する住宅)は、省エネ基準を満たすものでなければなりません。

また、居住用不動産の買換えに伴う譲渡損失の繰越控除、買換えでない特定居住用財産の譲渡損失の繰越控除についても延長の予定です。

(4) その他

その他、一定の住宅を新築等した場合の特別控除制度についても、認定住宅の範囲を見直した上で、令和5年末まで延長する見込みです。

また、令和3年度税制改正で話題となった「生前贈与」の見直しの改正は、今回の税制改正大綱では見送りとなりましたが、今後の課題として引き続き検討するようです。

なお、今回取り上げた税制改正大綱は、今後の改正の見通しを示すものであり、法律として成立したものではございません。あらかじめご承知おきください。

《担当:税理士 樋口 智勇》

                     

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