実践!社長の財務
給与をまず上げる【実践!社長の財務】第973号
2022.06.27
おはようございます。
税理士の北岡修一です。
日本の平均給与は、世界的に見ても低い、ということを最近よく聞きます。
低いというよりも、この30年間ほぼ上がっていないので相対的に低くなってしまったのです。
韓国よりも低くなってしまった、というのは、ちょっとショックですね。
給与については、1か月くらい前にも書きました。
利益率が低いので、なかなか上げられない、ということですね。だからまずは、利益率を上げようと...。
利益率が低い、イコール生産性が低いということですが、生産性を上げることができたら、給与も上げる、というのが、今までの日本企業の考え方でした。
ただ、昨今の議論や世界的な傾向を見てみると、本当にそうなのか、という気がしないでもありません。
テレビにもよく出る、有名なアトキンソンさん(検索してみると、その主張などがたくさん出てきます)なども、給与を上げることによって、生産性が上がってくるのだ、ということを言っています。
日本だけが、30年間給与が上がっていない、各国にどんどん追い越されていくグラフを見ていると、今までの日本の常識が本当にそうなのか、ということを疑わざる得なくなります。
ただ、日本は崩れてきているとは言え、終身雇用が基本的な考え方にあり、退職金制度や福利厚生など、給与以外の面にもコストをかけている、という状況もあります。
これらも合わせて、給与水準は考えておいた方が良いとは思います。
いずれにせよ、物価が高くなってきている現状も考えると、給与水準も上げていかないといけないのではと、思います。
そのためには思い切って先に給与を上げ、それを何とか吸収していくために生産性を上げる、利益率を高める、そのために、本当にやるべき仕事とは何かを見直す、価格設定も見直す、仕事のプロセスも見直す、ということをやっていかなければならない、のではと思います。
コロナの収束が見え、円安、物価高の環境を見るにつけ、今、構造的なことを考えていかなければいけない時期に来ているのではないでしょうか?
編集後記
土日は連続で映画を見に行きました。ククルス・ドアンの島、トップガン、本当に両方とも映像や音響もさることながら、人間味に感動しましたね。
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