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借地権を取得後、その土地を譲渡した場合の適用税率【不動産・税金相談室】

借地権を取得後、その土地を譲渡した場合の適用税率【不動産・税金相談室】

2022.08.05

Q 父は昭和50年に父所有の土地をAさんの自宅建設のため、Aさんに賃貸し借地権を設定しました。私は10年前この土地を父から相続しました。
  
昨年Aさんが亡くなり、Aさんの遺族より借地権を買い取ってほしいとの話があり、不動産仲介業者を通じて購入しました。
そして今年に入り、この土地の売却の話が、とんとん拍子に決まりました。

この場合、私の譲渡所得の計算の税率は、長期所有していたものと考えてよいのでしょうか。

A ご質問の場合、底地部分と借地部分を分けて考えるのが好ましいでしょう。

底地については相続により取得されており、この場合は被相続人の取得時期を引き継ぐことになります。

このため、お父様が昭和50年に取得していた場合、相談者様も昭和50年からずっと所有されていたとして考えて構いません。
したがって長期譲渡となり、譲渡所得に対して約 20%の納税が必要です。

次に借地権について考えていきます。

借地権の取得はあくまで昨年ですので、こちらについては所有期間が5年以下の譲渡ですので短期譲渡となり、譲渡所得に対し約 40%の納税が必要となります。

ただし、昨年、借地権を購入されており、購入からほとんど時間がたっておりません。
この場合、おおむね売却価格=購入価格となり、譲渡益はほとんど出ないことが予想されます。

つまり、短期譲渡の 40%の税率が適用される金額はほとんどないと考えられます。
とはいえ、土地の値上がりが激しい地域では譲渡益がでることもありますので、あらかじめ納税額を試算しておいた方がよろしいでしょう。
              

《担当:税理士 青木 智美》

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