実践!社長の財務
運転資金の改善が要【実践!社長の財務】第458号
2012.08.13
おはようございます。
税理士の北岡修一です。
ロンドン五輪、あっという間に終わりましたね。
それにしても様々なドラマがありました。
感動しました。
この4年に一度のオリンピックで、国自体が変わっていく、進化していく、という感じがありますね。特に開催国は。
是非、日本・東京でもやっていただき、閉塞感のある日本を一段上に進化させていきたいものです。
期待しましょう!
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!
運転資金の改善が要
前回は、運転資金と設備資金について、お話しました。
今回も引き続き、資金の話をしていきます。
会社の資金は、どこから生まれてくるのでしょうか?
自ら生み出してくる資金は、資本金(増資)か収益ということになります。
収益とは、基本的には売上です。
増資などは、滅多にありませんので、会社の資金は基本的には、売上から生み出されてくるのです。
まあ、これは当たり前のことですね。
したがって、運転資金の借入れにしろ、設備資金の借入れにしろ、それを減らしていくには、
売上を、上げていかなければならないのです。
基本的には、それしか、原資がないのです。
しかし、ただ売上を上げるだけでは、いけません。
売上は、商品やサービスを引き渡した時に、計上されますが、売上の計上=入金とならない場合が、多いからです。
売上を上げて、それを回収して初めてお金になるのであり、それでようやく借入れを返済していくことができるのです。
したがって、借入れを返済し、いずれは無借金経営を目指すのであれば、現金入金を増やしていかなければなりません。
さらには、現金入金を増やすだけでなく、手元にある現金を増やしていかなければなりません。
そうですね。支出の方も制御する必要があるのです。
いわば、運転資金を改善していく、ということです。
再度、運転資金の計算式を、確認します。
運転資金 = 売掛債権残高+在庫残高-買掛債務残高
上記の計算式で計算される金額が、運転資金の不足を表すわけですね。
この運転資金の不足を減らしていくためには、
・売掛債権残高を少なくする → できるだけ早く回収する
・在庫残高を少なくする → できるだけ在庫は持たない
・買掛債務残高を多くする → できるだけ買掛金は遅く払う
というようなことになります。
個々の議論は別にして、この運転資金の不足を改善することにより、手元にある現金は多くなってきます。
この運転資金の改善によって、
・運転資金の借入れを返済していく
↓
・運転資金の借入れをしなくても、よくなる
↓
・余った資金で、設備資金を返済していく
↓
・いずれは、自己資金で設備投資ができるようになる
というような流れを作っていくのが、理想ですね。
要は、資金繰りを良くしていくためには、資金の大元である売上を上げ、回収を早くするなど「運転資金の改善」をしていくことです。
この「運転資金の改善」こそが、資金繰りを良くしていく、
ひいては、無借金経営を実現していく要になる、ということですね。
編集後記
今朝は、既に1時間ちょっとのドライブをしてきてからメルマガを書いています。妻と娘を羽田までアッシー君してきました。私も今週半ば以降、追いかけますが...。
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