実践!相続税対策
贈与税の申告について【実践!相続税対策】第579号
2023.02.01
おはようございます。
税理士の宮田雅世です。
本日から、令和4年分の贈与税の申告書の受付がはじまります。
令和4年1月1日から12月31日までの間に贈与を受けた方は、ご自身で手続きするか、税理士に依頼しましょう。
今回は、贈与税申告の基本をみていきます。
贈与税の申告納税期限は、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日となります。
贈与を受けた人が、申告をします。
申告をしなければいけない人は、主に次に該当する方です。
・令和4年中に贈与を受けた財産が110万円を超える場合
・贈与税の非課税の特例を適用する場合
・相続時精算課税制度を選択する場合や、選択後に贈与を受けた場合
贈与税には、110万円の基礎控除額があります。
この金額以下の贈与の場合は、申告する必要はありません。
また、暦年贈与の税率には、特例税率と一般税率があります。
特例税率は、一般税率より優遇された税率であり、18歳以上の者が、直系尊属から贈与を受けた場合に、適用できます。
ここでいう18歳以上とは、令和4年3月31日以前の贈与については、20歳以上となりますので、ご注意ください。
非課税の特例には、次のような贈与があります。
・住宅取得等資金の贈与
・贈与税の配偶者控除(おしどり贈与)
・教育資金の一括贈与
・結婚、子育て資金の一括贈与
住宅取得等資金の贈与や、贈与税の配偶者控除の特例を適用する場合には、期限までに申告する必要があります。
教育資金や、結婚・子育て資金の一括贈与は、金融機関を経由した別の申告方式になります。
相続時精算課税の制度は、累計2,500万円まで贈与を受けても贈与税はかからず、相続時に精算される制度です。
また、一度選択した場合は、暦年贈与に戻れません。
こちらは、改正が入りますが、令和4年中に適用した場合は、現行のままです。
初めてこの制度を適用して贈与を受けた方は、申告期限までに申告書とあわせて、相続時精算課税選択届出書の提出も忘れずに行いましょう。
贈与税の申告については、期限までに申告をしないと、非課税などの特例が適用できません。思わぬ税金を払うことがないよう、早めに準備をしましょう。
また、特例制度については、細かな適用要件がいくつかあります。
申告のしかたなどに不安がある方は、早めに税理士に依頼しましょう。
《担当:税理士 宮田 雅世》
編集後記
今日から2月、確定申告の時期がやってきました。
この繁忙期を乗り越えるために、スケジュール管理や体調管理など、しっかり整えていきたいと思います。
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