実践!社長の財務
計画とは将来に対する現在の決定【実践!社長の財務】第1012号
2023.04.10
おはようございます。
税理士の北岡修一です。
冒頭の言葉は、ドラッカーの言葉です。
私たちは、年度の始まる前に計画やそれに基づく予算を立てます。
ただ、本当の意味での計画とはどういうものか、よくわからずに立てているように思います。
それについて、社長の教祖とも呼ばれた一倉定氏の「マネジメントへの挑戦」という本を読んで衝撃を受けました。
本質を突いた厳しい言葉が並んでおり、正にそのとおりであるが、まったくできていないなと思わされることばかりです。
冒頭のドラッカーの言葉を、一倉定氏がくだいて言うには、「将来のことを、あらかじめ決めること」である、ということ。
すなわち、計画とはあらかじめ決めてしまうのであるから、そのとおり実施するということ、が重要になってきます。
これを認識していないと、マネジメントは混乱するばかりになってくる、ということを強調しています。
そのとおり実施するのであるから、計画以上でも以下でもいけない。計画よりも早くても遅くてもいけない、ということです。
例として、最初の東京オリンピックは、1964年10月10日からから開始する、と計画したのだから、何が何でも、決められた日から開始するために、がむしゃらな努力が払われ、突貫工事が進められた、ことをあげています。
来月は忙しくなるから、今月は計画以上にやるというのは、実は間違いである、ということです。
来月が忙しかろうとヒマだろうと、今月は今月の計画どおりにやればいいのです。
状況の変化により、どうしても今月やらなければいけないのであれば、今月の計画を増やして、その通りに実施することになります。
計画とはそういうものだと。できるだけやる、というのではなく、「いつまでに完成する」「これだけ安くする」という、「これだけ主義」でなければならない、ということです。
その他にも、一般に言われている常識をとは違った、本質的な正にマネジメントへの挑戦というにふさわしい内容がたくさん書かれています。
復刻版が出ているので、非常に読みやすく、ご興味のある方は是非、検索して読んでみてください。
編集後記
今週末には事務所を移転します。以前より準備をしてきましたが、いよいよ今週は荷物整理などをしなくてはならず、ようやく現実味を帯びてきました。今よりも少し駅からは遠くなりますが、広くなったオフィスで心機一転、ますます良い仕事ができるようにしていきたいですね。
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