実践!相続税対策
空き家の3,000万円特別控除は母屋のみ【実践!相続税対策】第632号
2024.02.21
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
相続した空き家を譲渡した場合の3,000万円特別控除について、ここ数回書いております。
これについては、結構適用される例が多いからです。
これを適用する場合の1つの注意点として、適用されるのは母屋のみ、ということがあります。
母屋の他に、離れや倉庫や車庫などが建っていても、売却したときに売却益から3,000万円が控除できるのは、母屋の家屋とその敷地部分に限られる、ということです。
この点、自分が住んでいたマイホームを売却した場合の3,000万円特別控除とは、取り扱いが違ってきますので要注意です。
相続後に、空き家の3,000万円特別控除を使う可能性があるのであれば、生前に使っていない離れや倉庫などは取り壊して庭などにしておいた方が良いのかも知れません。
また、空き家の3,000万円特別控除は、被相続人が所有&居住していた家屋と敷地の両方を相続した相続人が適用を受けることができます。
したがって、家屋のみ、敷地のみを相続した相続人は、3,000万円特別控除を受けることができません。
この特例の適用を使う場合には、遺産分割の際には注意しておく必要があります。
さらに、空き家の3,000万円特別控除は、区分所有建物には適用することができません。
区分所有というとマンションを思い浮かべますが、戸建てでも二世帯住宅だった場合などは、区分所有になっていることがあります。
このような場合にも注意しておく必要がありますね。
《担当:税理士 北岡 修一》
編集後記
確定申告真っ盛りの時期ですね。譲渡や贈与などの申告は、期限ギリギリにやればいいと思っていると、必要資料の取得に手間がかかってしまうことがあります。
できるだけ早く手をつけ、必要資料が揃っているか、確認をしておくことがとても大事だと思いますね。
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