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マンションを所有する会社の株式評価【実践!事業承継・自社株対策】第193号

マンションを所有する会社の株式評価【実践!事業承継・自社株対策】第193号

2024.04.04

Q 当社は、不動産賃貸業を行っております。賃貸不動産には、居住用のマンションや、店舗、事務所や駐車場等があります。
この度、居住用のマンションの評価が改正になったとのことですが、当社の株式評価にも影響するのでしょうか?

A 影響する部分があります。

令和6年1月1日以後の相続や贈与等で取得した「居住用の区分所有財産」(いわゆる分譲マンション)の評価が改正されました。

詳しい内容は割愛しますが、従来の区分所有権(家屋)および敷地利用権(土地)の評価額に、一定の方式により計算した「区部所有補正率」と乗じることによって、相続税評価額を計算することになりました。

これにより、評価額が上がるケースが多くなっています。

株式評価への影響としては、純資産価額を計算する際の土地、建物の評価額が変わることになります。

貴社の会社規模、評価方式がどのようになっているかによりますが、純資産価額を使うのであれば、土地建物の改正後の評価額で、株式評価を計算し直してみる必要があります。

なお、区分所有補正率は、国税庁のホームページに計算ツールが用意されていますので、それを利用すれば容易に計算することができます。

また、マンションすべての評価額が改正になるわけではありません。次のようなマンションは、改正の対象にはなりませんので、ご注意ください。

・事業用のテナントやオフィスなど
・区分所有登記がされていないもの(1棟所有の賃貸マンションなど)
・地階を除く総階数が2階以下のもの
・居住用の専有部分の数が3以下であって、その全てを区分所有者又はその親族の居住の用に供するもの(いわゆる二世帯住宅など)
・販売用のマンション

令和6年1月1日以後に、貴社の株式を相続、贈与、あるいは譲渡するような場合は、改正後の評価で行う必要がありますので、ご注意ください。

《担当:税理士 北岡 修一 》

編集後記

4月に入りましたが何かスッキリしない天気が続きますね。
先月末にはお花見に行ったのですが、まったく咲いておらずでしたが、お花見気分だけは楽しんできました(笑)。今週末はいい天気でお花見できるといいですね。

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