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建替え承諾料は経費か資産計上か【不動産・税金相談室】

建替え承諾料は経費か資産計上か【不動産・税金相談室】

2025.02.25

Q 借地にアパートを建てて賃貸しておりましたが、建物が老朽化してきたため、この度建て替えることにしました。
地主さんに相談したところ、建て替えは承諾してもらいましたが、承諾料を支払う必要があるとのことです。

この建替え承諾料ですが、これは不動産所得の経費になるのでしょうか?それとも建物の取得価額に入れて、減価償却していくものなのでしょうか?

A 建替え承諾料は、不動産所得の必要経費にはならず、借地権の取得価額に算入されることになります。

借地権ですので、減価償却をしていくこともできません。

建て替えのためにかかる費用なので、ご質問のように建物の取得価額に入ると思われたのかも知れませんが、そうではありません。

建物を建て替えれば、建物の存続期間が延びることになります。
そうなると借地権の契約期間も延びる可能性があります。

借地借家法では、借地権の存続期間が満了する場合において、借地権者が契約の更新を請求したときは、建物がある場合に限り、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす、こととなっています。

したがって、建物の存続期間が延びれば、借地権の更新される期間も延びていくということになります。

すなわち、借地権としての価値が上がることになりますので、建替え承諾料は借地権の取得価額に入るということです。

《担当:税理士 北岡 修一》

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