実践!社長の財務
膿は出すと治っていくもの【実践!社長の財務】第429号
2012.01.23
おはようございます。
税理士の北岡修一です。
消費税増税論議、解散含み、政界再編含みになってきましたね。
野田総理は、曲げずに是非突き進んで欲しいと思います。
良くも悪くも、それぞれの本音が出てきて、それを国民が選んでいけばいいんだと思います。
徹底的にやって欲しいですね。
早速、本日の「実践!社長の財務」本文に入ります。
膿は出すと治っていくもの
最近つくづく思うのは、冒頭のとおり「膿は出すと治っていくもの」ということです。
もちろん、これはたとえで、体のことではありません。
会社のことです。
膿とは、不良資産や、含み損を抱えた投資などです。
この膿を抱えた会社というのは、結構多いものです。御社にもありませんか? 化膿してしまったもの...
たとえば、
・なかなか回収できない売掛金
・載せてはいるけど売れない在庫
・情で貸してしまった貸付金
・時価が下がり塩漬けになっている有価証券
・含み損があり利用もしていない不動産や会員権
・・・
資産には載っているけれど、なかなか落とせずに、いらいらの原因になっているようなものです。
他にもいろいろありますよね...?
これらの資産、思い切って落としてしまったり、売ってしまっては、どうですか?
きっと大幅な損が出るでしょう。
単年度赤字になるかも知れません。
場合によっては、累積赤字に転落...
ヘタすると債務超過にも...
でも、それが実態なんですよね。
決算書に表れていないだけであって、実態は累積赤字だったり、債務超過なんです。
いずれ回収できるかも、相場が戻るかもなんて思っているから、なかなか処分できないんです。
でも、ずっと裏切られてきていませんか?
このような状態が長く続いて、いらいらしているようであれば、落としてしまった方がましです。
もちろん、売掛金などは回収の努力をトコトンした上ですが。
また、有価証券などは、元々その金額だったのだ、と割り切る必要もありますね。
落としてしまえば、すっきりします。
気持ちの整理がつき、前を見て新たなスタートを切ることができます。
もちろん、このようなことには2度とならないようにしよう、と反省もするでしょう。
落としてしまえば、意外と明るく反省できるものです。
いったん、きれいになった、というよりも毀損してしまったバランスシートですが、
あとは、もう治っていくだけです。
最低の状態に落ちたら、あとはそこから上がっていくだけです。
膿も出してしまえば、傷跡は徐々に治っていくのです。
こんなことを書いているのは、当社でも、当社のお客様でも、こういうことを経験しているからです。
やはり思い切って損出ししてしまった会社は、その後、良くなってきていることが多いのです。
それ以前の状況から比べると、雰囲気から変わってきます。
その背景には、社長の過去の反省と、覚悟を決めた決断、というものがあってのことです。
ですから、是非、今膿を貯めているのであれば、いかにそれを早く出してしまうか、是非、それを考えてください。
反省と覚悟を決めた決断は、必ずいい方向にいくはずです!
編集後記
週末は、セミナーをしたり、セミナーを受けたり、セミナー三昧でした。やる方も、受ける方も勉強になりますね!
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