実践!社長の財務
湖の底はどうなっている?【実践!社長の財務】第418号
2011.11.07
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
今日は予約配信をしています。
今頃、福島のある温泉に行っています。
福島、と聞いただけで、原発・放射能でネガティブになり、風評被害はひどいようですね。
少しでも助けになればと、20名くらいのグループで来ています。
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!
湖の底はどうなっている?
最近読んだ本で、面白いことが書いてありました。
「売上は湖の水」であると...。
どういうことだか、わかりますか?
豊かな水をたたえる湖は美しくて、一見、何の問題もないように見えます。
しかし、もし水が引いて湖の底が見えてきたら、どうなっているでしょうか?
おそらく湖底には、魚の死骸やヘドロが溜まっていたり、不法投棄された車のタイヤや家電製品などが、沈んでいるかも知れません。
水が引くことによって、その惨状があらわになってくるのです。
この湖の水が、会社にとってみれば、売上だというのです。
売上が順調な時は、会社は何の問題もないように見えます。
しかし、一旦売上(水)が減り始めると、すぐに底のドロドロ(実態)が見えてくるのです。
経営者は、その時、初めて実態を知って、愕然とするのでしょうね...。
さて、湖底には何が隠されているのでしょうか?
著者は、次の7つをあげています。
1.売上債権の増加
2.在庫の増加
3.回収と支払いがアンバランス
4.利益率の減少
5.固定資産の増加
6.必要運転資金の増加
7.借入金の増加
これらが、売上が上がることによって、覆い隠されていたのです。
売上の増加が、覆い隠すのはこれだけではありません。
次のようなことも、覆い隠されています。
・営業と製造の仲が悪い
・社員の士気が低い
・社員の考え方や価値観がバラバラ
・経営者と幹部が別な方向を向いている
・スキルや知識を高める努力をしていない
・目先の売上ばかりを追い求めている
・利益率を改善する努力がされていない
・実態は債務超過になっている
・社内で不正が行われているが、発覚しない
・・・・
こんなにも多くのことが、覆い隠されているのですね。
ですから、売上が落ちてきて、赤字になってしまった場合などは、単純に売上の増加だけを求めても、問題は解決しない、ということです。
見えてきた、底にあるものを、きれいに取り除いていく、ことをしなければならない、ということですね。
上記に紹介した内容は、次の本に書かれています。
興味のある方は、是非読まれると良いと思います。
「1年で黒字を実現する赤字企業再建術」
・・・指導先企業の一年以内黒字化率97%!
著者:椢原浩一 出版社:幻冬舎
編集後記
昨晩は、弊社お客様のワインバーの開店9周年。経営者でありママである方が、恥ずかしいと言いながらも、コスプレで渾身のダンスを披露。さすがに経営者は覚悟が違う。これだけ見せてもらえば、お客様も応援してあげたいなと思うでしょうね...。
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