実践!社長の財務
粉飾は中毒になる!【実践!社長の財務】第405号
2011.08.08
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
米国債の格付けが、引き下げられました。
週初めの円相場、株価がどうなるのか、心配ですね。
ただでさえ、高い円相場、低い株価、これ以上悪化して欲しくないですね!
G7で緊急声明出すそうですが、果たして効果があるのかどうか...不安な週明けになりました...。
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!
粉飾は中毒になる!
実質は赤字なのに、決算を赤字で出したくない、という経営者は多いですね。
一番の理由は、「赤字にすると借入れができなくなる。」と思っているからです。
あるいは、対面を気にする経営者もいます。
役員や社員、銀行、取引先に対してですね。
気持ちはわからないではないですが、何か覚悟が決まってないな、と思いますね。
そういう社長の話を聞くと、言い訳がましいことが多いです。
先週も書きましたが、赤字の理由を、外のせいにします。
自分以外の原因で赤字になったのであり、自分のせいだとは、なかなか言わないですね。
だから、粉飾をすることになるのです。
自分のせいで赤字になったのではないのだから、粉飾するのは、しょうがない、ということです。
でも、これをやると、なかなか赤字から抜け出せないですね。
粉飾からも抜け出せません。
粉飾をして、黒字決算をして、安心してしまうのですね。
本人は決してそんなことはない、と思っていますが、私は、絶対に安心していると思います。
何しろ、他の人(社員や銀行)に、赤字の説明をしなくていいのですから、それだけで、ひと安心してしまうのが、人間でしょう。
もともと赤字体質なのですから、翌期、黒字にするだけでも大変です。
それに前期の粉飾分(通常は売上の前倒し計上、経費の先送りなので、翌期に影響する)もあるのですから、それを含めて黒字にするのは、至難の業です。
だからまた、翌期も粉飾せざるを得ないのです。
こうやって、粉飾は中毒になっていくのですね...。
では、どうしたらいいのか、それはまた来週!
編集後記
今日はこれから新潟です。
盛和塾の塾長例会で、稲盛塾長のお話を聞きに行きます。
楽しみですね!
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