実践!社長の財務
1つ1つをきちんとやる【実践!社長の財務】第396号
2011.06.06
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
内閣不信任案は否決されましたが、管政権も風前の灯になってきましたね。
果たしてこれが、様々な未成立法案にどのような影響になってくるのか、予測もできない状態ですね。
6月末までには何らかの方向性が見えるのでは?と思いますが...。
ということで、本日も「実践!社長の財務」いってみましょう!
1つ1つをきちんとやる
最近、対照的な税務調査が2つありました。
きちんとしているところと、していないところ。
2社とも中小企業ではありますが、それなりに大きな会社です。
1社は前回の調査で、重加算税もかけられ、最近私どもが関与するようになった会社。
もう1社は、設立がまだ浅いですが、急成長している会社です。
1社は、重加算税をかけられたと言っても、脱税まがいの悪いことをしているわけではありません。
事務処理にあまり重点を置いてこなかった、未熟であったために、関連会社間で安易な取引があったり、、資産の計上漏れが起こってしまったりと、いうものです。
そんな過去があるにもかかわらず、また今回も同じようなミスが出てしまいました。
詳細は書くことはできませんが、要は、1つ1つの取引について、突き詰めて考えていない、ということです。
この取引はどういう取引で、いつどのように計上したらいいのか、書類は揃っているか、内部けん制は効いているか、一時の費用で落としていいか、妥当な率になっているか...
などなど、1つ1つの取引について、どう処理したらいいのか安易にしか考えていなかったのです。
その結果が、様々な不備につながり、税務調査で否認されるは、重加算税はかけられるはで、時間とお金と精神的な苦痛と、様々なマイナスを追ってしまうのですね。
その点、もう1社は、急成長企業にもかかわらず、書類がバシッと揃っていて、コンピュータで検索すれば何でも出てくる、証拠書類がないか聞かれれば、これもきちんとファイリングしてある。
ですから、税務調査の時間は早いし、結果としても何の問題も出てきません。税務署も機嫌よく帰りました。税務署は決して追徴税額を上げることだけを、目的にしているわけではないのです。
どっちが得かは、もう明らかですね。
決して損得の問題ではありませんが、やはり1つ1つの細かいことを、普段から真剣に対処することが、様々な面で企業を強くしていくことにつながるんだな、と思いますね。
編集後記
先週、私も入っている盛和塾の福島開塾式に行ってきました。
1年も前に福島に盛和塾を作ることが決まっていたのに、この震災後でかつ、原発の問題もある最も大変な福島で盛和塾が開かれる、というのは何か因縁のようなものを感じますね。
この大変な時期にもかかわらず130名を超える入塾者。盛和塾に期待される中小企業の方が大変多いように感じました。
開塾式も大変元気のあるものになり、必ずや福島の復興に寄与するのではないかと感じています。
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