実践!社長の財務
すべてオープンにすると楽になる!【実践!社長の財務】第375号
2011.01.10
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
新年始ったと思ったら、3連休。
何か出鼻をくじかれる感じですね。
まあ、正月疲れを癒すにはいいのかも知れませんが(笑)。
とは言え、この時期、私はうち2日は仕事に行っていました。どうしても、1月は、日にちが足りないですよね。
今日は、休みながらメルマガです。
ということで、本日も「実践!社長の財務」行ってみましょう!
すべてオープンにすると楽になる!
先週、何人かの方に「楽しく読ませてもらった。」のような返信いただきました。ありがとうございます。
返信、意見や感想、何でもいただくと励みになりますね。
PCの向こう側で、誰がどのように読んでいるかわからないので、何か感じたことがあったら、是非、返信いただければ嬉しいです。
さて、昨年終盤から始めている、実際の会社の具体例、今年も書いていきたいと思います。
今年の最初は、あるコンサルティング会社です。
都内で20人弱でやっています。
その会社の代表は、財務を公明正大にやりたい、ということで、スタッフ全員に、最終利益まですべてオープンにしています。
月初3日くらいには月次が出来上がり、月初の全員会議で、数字をすべてオープンにしています。
期の始まる前には、年度計画を作っていますので、その対比や、部門別、そしてコンサルタント個人別の粗利益まで、オープンにしています。
これを見れば、誰がどれだけ稼いでいるのか、一目瞭然です。
経営に関するコンサルティングを仕事にしているだけに、全員が財務諸表を読むのは、プロです。
プロですから、上記のように公開すれば、全員が会社の状況を細かく把握し、当然、問題点などもわかります。
会議で公開し切れない資料は、サーバーにすべてありますので、自由に見ることができます。
ただ1点、各人別の給与だけはオープンにしていません。ここはさすがに、社内の和を考えれば、オープンにしない方がいいのでしょう。
ここまで公開しておくと、経営は本当に楽だと、代表は言います。
なぜなら、各人がコンサルタントなんですから、皆が経営を考えてくれるからです。
各社員が自ら進んで、改善点を指摘して、どうしたらいいのかを、プロの観点から考えて意見を言ってくれる。
当然、自分で言ったからには、自分で実行しなければならない。
これは正に、一石二鳥ですね。この会社にとっては。
この会社の業績が良くなると共に、社員の実践研修の役にも立っているからです。
コンサルタントなんていうのは、口ばっかり達者で、実は自分では経営したことがない、という人が多いと言います。
それでは、本当の経営のアドバイスはできないですよね。
たとえ社員の立場であっても、数字がすべてオープンで、自分で立てた計画を、自分で実行し、思うようにいかなければ、必死で改善策を考え、それを実行して、追いついていく。
こういうことを、やることで、本当の経営のアドバイスができるようになっていく、と代表は言っています。
さらに、もう1つ恩恵があるということです。
それは、社員に、それもプロに数字をオープンにするからには、公明正大な会計をしなければならない。
変な公私混同のような処理が混じっていれば、プロである社員に見透かされ、追求されてしまいます。
いくら公明正大にやろうとしていても、多少は公私混同が入ってしまうものです。しかし、この会社では、いい加減 にはできない、ということですね。
それは、ちょっと窮屈ではあるけれども、甘くなる自分を律する抑止力になっている、というわけです。
それだけきちんとやっている一番の恩恵は、社員に何の後ろめたさもなく、ドンドン本音で話せる、しかることもできる、ということだそうです。
数字をオープンにするというのは、こんな恩恵もあるわけですね。
まだまだ、この会社については話したいことがたくさんありますが、それはまたいずれ。
ところで、この会社、どこの会社だと思いますか?
実は、何を隠そう当社のことなんです...すみません。
ちょっと良く書き過ぎちゃいましたかね?といっても、全部本当のことなんですが。
先週書いたように、早速、当社のことを書いてしまいました。
リクエストがあれば、もっと書きますが?(笑)
北岡 修一
編集後記
年末会社の大掃除をして、若干本を持ち帰ったこともありますが、読もうと思って、家の机に積んである本がたくさん増えてしまい ました。知人が出版すると送ってきてくれたり、サンプルの本やDVDなどが、集中して送ってきて、今、その山を見ていると、ちょっと途方に暮れてしまいますね。これから少しずつ読んだり見たりしていきますか...。
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