実践!社長の財務
在庫を見れば管理レベルがわかる【実践!社長の財務】第669号
2016.08.29
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
8月もいよいよ最終週です。
今年は関東に来る台風が多いですね。
また、明日も直撃になるのか、あるいは少し上にずれるのか天気予報から目が離せませんね。
ということで、本日も「実践!社長の財務」よろしくお願いいたします。
在庫を見れば管理レベルがわかる
ある経営コンサルタントの人が言っていましたが、会社のコンサルに入る時は、まず、在庫の状態を見る、そうです。
在庫がどのような状態か、どのように管理しているのかを見れば、その会社全体の管理レベル、経営のレベルがわかると言います。
確かに、在庫は企業の命運を握っています。
売りたい時に在庫がなければ、売上を上げることができません。
せっかくいろいろな営業活動をしても、いざという時にモノがなければ、お客様は他に行ってしまいます。
店頭でもお客様がせっかく買いに来たのになければ、他の店に行ってしまうでしょう。そんなことが連続であった日には、もうその店には来ないかも知れません。
また、逆に在庫が過大になれば、企業の資金繰りを圧迫します。
お金が出ていくだけで、売れなければ在庫の山になるだけで、お金は入ってきません。
さらには、古くなれば売れるはずだったものも、デットストックとなりゴミの山になってしまいます。
在庫が多いということは、倉庫のスペースや管理の手間、人件費その他維持費も膨らんでいくでしょう。
このように在庫は、多くても少なくても企業に問題を引き起こしてきます。
在庫は、ただモノの管理ができればいいというものではありません。
在庫を見れば、経営管理のレベルがわかる、というのは在庫の問題は、経営全般に関わる問題だからです。
在庫が適正に管理されるということは、まずは何をどれくらい仕入れるのか、マーケティングや営業部門との連携が必要となってきます。
在庫が入ってくれば、倉庫などの現場がどのように現物を管理していくか、物流はどうするか、ということになってきます。
さらに在庫に関する資金の問題は、経理財務、在庫が会社全体で適正になるようなシステム構築、運用などもからんできます。
また、滞留した在庫をどう処分するかは、経営の意思決定も必要になってくるでしょう。
経営におけるあらゆる部門が関わり合って、在庫は適正に管理されていくのです。
だからこそ、在庫管理は経営力が問われるのですね。
したがって、在庫管理の状況を見れば、経営がどの程度のレベルであるか、わかってくるということです。
まずは、在庫に売れないもの、不良品などがどれくらいあるのか、それをどのように処理するのか、から始めていって欲しいですね。
編集後記
昨日は気のおけない友人であり、経営の勉強会の仲間でもある方の葬儀でした。私よりも若く、情熱を持って経営をしていたので本当に残念で、悲しいものです。ご冥福をお祈りします。
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