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実践!社長の財務

吸収分割と事業譲渡の違い【実践!社長の財務】第580号

吸収分割と事業譲渡の違い【実践!社長の財務】第580号

2014.12.15

皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。

やっぱり与党の圧勝でしたね。安倍さんの戦略勝ちというか…

こうなると後は、どうアベノミクスを仕上げていくか。

税制改正は、12/30という日程もあるようですが、もう準備できているでしょうから、そのくらいには出てくると思います。

正月、内容じっくり見ることができるので、早い方がいいですね。

ということで、本日も「実践!社長の財務」よろしくお願いいたします! 
 
 

吸収分割と事業譲渡の違い

先週は、会社の吸収分割(会社分割の一形態)、というお話をしました。

会社の一部の事業を分割して、既存の会社にくっつける組織再編の手法ですね。

そこで、質問があり、事業を分割して既存の会社にくっつけるのであれば、事業譲渡と同じではないか、という質問です。

確かに、会社の一部の事業を、他の会社に移す、ということからすれば、結果としては事業譲渡と同じです。

ただし、その目的と手続きが、違っています。

事業譲渡は、会社の事業の一部を譲渡するだけの、いわば事業の売買です。その事業に着目した行為です。

それに対して会社分割は、単に事業の譲渡を行うのではなく、会社の一部を他の会社に承継する行為です。

事業の譲渡というよりは、組織を再編する、行為であり、会社法に基づいて行われます。

事業譲渡は、売買ですので、その代金は金銭でもらうことが基本です。

それに対して、会社分割は、事業を承継させる組織再編の行為なので、株式でもらうことが基本になります。

事業を吸収させた会社の株式を一部持つ、ということですね。

その他にも、会社分割の場合には、公告などにより債権者保護手続きを行う必要があります。

事業譲渡の場合には、債権者保護手続きは必要ありませんが、個々の債権者ごとに、同意を得ていく必要があります。

一括でできる分、会社分割の方が手間がかからない、と言えるでしょう。

また、その事業に従事している労働者に対しては、

会社分割の場合には、労働承継法というものが適用されますので、吸収される会社にそのまま承継されることになります。

事業譲渡の場合には、労働者と個別に交渉する必要がありますので、ひと仕事になるでしょうね。

社会保険関係も、会社分割の方が手間がかかりません。

このように、手続き的にはずい分、違ってきます。

もちろん、事業移転の目的にもよるでしょうが、組織再編的なことであれば、会社分割(吸収分割)を使った方が、簡単に行うことができそうですね。

編集後記

こんなに強い与党なのに、うちの選挙区では負けてしまいましたね。一時の勢いは失いましたが、ミスター○○と呼ばれるだけあって、まだまだ強いです。

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