実践!社長の財務
資金調達を見直してみよう【実践!社長の財務】第577号
2014.11.24
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
ついに衆議院が解散されました。
解散の是非について、いろいろ言われていますが、もう解散してしまったからには、次に向かってやるしかないですね。
是非、与野党、本当に日本の将来のことを考えて、政策を宣言して欲しいですね。
ということで、本日も「実践!社長の財務」よろしくお願いいたします!
資金調達を見直してみよう
会社経営にあたって、資金繰りは最重要のものです。
資金が回らなければ、会社はつぶれてしまいます。
いくら黒字を出していても、明日の支払いに充てる資金がなければ、会社は立ち行かなくなってしまうのです。
とは言え、資金繰りを行うのが社長の仕事ではありません。
多くの社長が資金繰りに携わっていて、仕事をしている気になっています。
資金繰りが順調にいくのは、当たり前であって、それに対して、常時社長がかかわっていなければいけないのは、良いことではありません。
社長は、社長の仕事をしなければなりません。
そこで、常に資金繰りに心配のない状況を作っていくことが大事になってきます。
多くの会社は、借入金の返済に、結構追われています。
借入金を返していくのが、大変なのです。
その内容を見てみると、過度に短期に、無理して返している状況が多いのです。
いろいろな理由はあるのでしょうが、これはやはり銀行との力関係によるところが多いのではないでしょうか?
銀行からの条件を飲まざるを得ず、どうしても短期で借入金を返していくことになっている、ことが多いのです。
そうなると、当然、毎月資金が足りなくなってきますので、新たな資金繰りをする社長の出番が多くなってしまうのです。
そこでやはり資金の内容を分析して、それに見合った資金調達、返済の方法にしていく、ことが大事です。
資金には大きく分けて、運転資金と設備資金があります。
運転資金は、日常の営業活動に必要な資金です。現金取引ばかりならば、それ程、資金繰りに苦労しないのでしょうが、
売ってもすぐには現金にならず、また、すぐには売れない在庫も抱えなければ商売ができません。
そこで、運転資金はどう計算するのか、ということです。
これは簡単に計算できます。次の式です。
是非、御社の運転資金を計算してみてください。
運転資金 = 売上債権+在庫-仕入債務
売掛債権とは、売掛金や受取手形です。
仕入債務とは、買掛金や支払手形です。
在庫には、商品や製品、材料、仕掛品なども入ります。
商売をしていくには、ものを仕入れて、作って、売って、回収する、というサイクルがあります。
このサイクルを回すのに必要な資金が、運転資金ということです。
この運転資金として借りているお金は、5年程度を目安に返済していく計画を立てます。
それ以外が設備資金ですね。工場を建てたり、機械を購入したり、店舗を借りたり、内装をしたり、そのような資金です。
この設備資金については、長く使っていきますので、借入金の返済期間も長くして、たとえば10年以上で返済していくようにしていきます。
無借金経営が理想的ではありますが、なかなか当初からそのようにはいきません。
無理に無借金経営を急ごうとして、短期間で返そうとして苦しんでいる会社も多いのです。
徐々に徐々に無借金経営にしていけばいいと考え、無理な資金計画は立てないことです。
そうすれば、毎月社長が資金繰りに係わることなく、社長は常に将来の種をまいていく仕事に没頭できるのです。
その方が、会社はドンドン伸びていくのではないでしょうか?
そして、気づいたら、いつの間にか無借金経営になっていた、というのが、理想的ではないでしょうか?
編集後記
3連休いかがお過ごしでしょうか?私はこの3連休かなり読書に没頭していますね。それも仕事にはまったく関係のない本ですが。この3連休で少しは心がきれいになっていればいいなあと思いつつ、読んでます。
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