不動産 税金相談室
固定資産税の減免措置【不動産・税金相談室】
2020.12.25
Q 私は自宅兼事務所で、個人事業を営んでいます。
新型コロナウイルス感染症に伴い収入が減少した場合には、固定資産税の減免を受けられるそうですが、自宅兼用の家屋も対象となるのでしょうか。
A 新型コロナウイルス感染症に伴い、事業収入が減少した中小事業者(個人および法人)については、固定資産税等(都市計画税を含む)の減免を受けることができます。
対象となる中小事業者、軽減率、対象等は次のとおりです。
【中小事業者】
個人については、常時使用する従業員が 1,000人以下であり、性風俗関連特殊営業を行っていないこと。
法人については、資本金1億円以下または、従業員 1,000人以下で大企業の子会社でないこと、性風俗関連特殊営業を行っていないこと。
【軽減率】
2020年2月~10月までの、任意の連続する3ヶ月間の事業収入の合計が前年の同期間と比べて50%以上減少している場合には、固定資産税等の「全額」が免除され、30%以上50%未満減少している場合には、「2分の1」が軽減される。
【減免対象】
2021年度の事業用家屋の固定資産税等、設備等に対する償却資産税が対象であり、土地に対する固定資産税等は対象外。
【手続き・期限】
2021年1月末までに、固定資産税を納付する市町村に対して、所定の申告書および必要書類を申告する必要があり、複数の市町村に固定資産税を納付している場合には、それぞれの市町村に申告が必要。
ご質問の場合、自宅兼事務所ということですので家屋に対する固定資産税等のうち、事業割合に応じた部分が減免の対象となります。
申告書に家屋の「特例対象資産一覧」を記載して添付するほか、事業割合を確認するために、所得税の青色決算書または収支内訳書(法人の場合は法人税申告書別表十六)が必要です。
家屋以外の設備等については、償却資産税の申告書が特例対象資産一覧の代わりとなりますので、通常の償却資産税の申告を行うだけで構いません。
その他、事業収入の減少を確認するために、会計帳簿等をご用意いただく必要がありますのでご留意ください。
また、今回の減免措置は、減免を受けるための申告書を、認定経営革新等支援機関、または税理士・公認会計士等の専門家に確認・発行してもらう必要があります。
認定経営革新等支援機関には、税理士、金融機関、商工会議所などが登録していますから、まずは顧問税理士等へご相談いただくと良いでしょう。
申告の期限まで、あと1ヶ月ほどありますが、認定経営革新等支援機関等の確認も考慮すると、早めにご対応いただきたいと思います。
《担当:樋口》
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