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一筆の土地に自宅と空き家がある場合の評価【不動産・税金相談室】

一筆の土地に自宅と空き家がある場合の評価【不動産・税金相談室】

2024.06.04

Q 一筆の土地に自宅と空き家があり、今回父の相続で、同居していた長男の私が、土地と建物を相続することになりました。この場合の土地の評価方法と、小規模宅地の特例について教えてください。

自宅と空き家に境界線はないのですが、小規模宅地の特例は自宅部分に対してのみ適用となるのでしょうか。

その場合、どのように分けたらよいのでしょうか。 

A 一筆の土地に2棟の建物がある場合、土地の評価方法は、利用の単位ごとに評価します。
ご質問では、自宅と空き家とのことですから、利用単位はいずれも自用地となります。
そして、取得者も同じであるため、評価単位としては全体で評価することになります。この計算においては、特に敷地を按分する必要はありません。

単純に路線価に、全体の敷地面積(m2)を乗ずることで概算評価額が出ます。その上で、土地の形状などによっては、減額することもあります。

次に小規模宅地の特例ですが、こちらは自宅部分に対してのみ適用可能となります。

自宅と空き家の境界線はないとのことですので、この場合、建築面積の比で按分することになります。

建築面積とは、建築物の外壁、柱の中心線で囲まれた部分の面積のことで、イメージとしては、建物を真上から見たときの面積をいいます。

似たような言葉に延床面積というのがありますが、延床面積とは、建物面積のことをいい、2階建て建物の場合は、1階の床面積と2階の床面積を合計したものをいいます。
建築面積より延床面積の方が大きくなることになります。

小規模宅地の特例を適用する場合には、敷地全体を自宅と空き家のそれぞれの建築面積で按分し、自宅部分の評価額から80%を減額します。

ただし、居住用の小規模宅地の特例の場合は、限度面積330m2までが減額の対象となりますので、建築面積で按分したあとの自宅の敷地面積が330m2を超える場合は、330m2までの部分に対してのみ80%減額となります。

《担当:税理士 北岡 修一》

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