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新たな賃貸不動産を個人で購入するか、法人で購入するか【不動産・税金相談室】

新たな賃貸不動産を個人で購入するか、法人で購入するか【不動産・税金相談室】

2024.11.05

Q 父は不動産賃貸業をやっておりますが、この度、新たな賃貸不動産を購入することになりました。
今までは個人事業としてやっておりましたが、高齢になったこともあり、私が法人を設立して賃貸業をやった方が、相続税の節税になるのではと思いますが、いかがでしょうか?

A 詳しい状況はわかりませんが、相続税の節税ということであれば、お父様個人でやられた方が、節税になる可能性があります。

個人で不動産を取得した場合は、その相続税評価は、土地は路線価をベースに、建物は固定資産税評価額をベースに行われます。

路線価は公示価格の80%水準で付けられているため、時価よりも低く評価されます。土地が上がっている状況であれば、80%水準以下に路線価は低くなっている可能性もあります。

固定資産税評価額も、実際の建物購入額あるいは建築価額よりも50~60%程度と、こちらも低く評価されます。昨今の建設費高騰の状況では、さらに低くなっている可能性があります。

また、それを賃貸すれば土地は貸家建付地、建物は貸家として評価減がされます。

このように土地建物は時価よりも低く評価されることから、購入や建築で出ていく現預金(あるいは借入金)より低くなり、相続財産全体としては減ることになります。そのため相続税の節税効果がある、ということになります。

法人を設立して、賃貸不動産を購入した場合は、土地建物ではなく株式が財産ということになります。

株主が誰になるかにもよりますが、株主はご質問者である子である場合は、お父様は株式を持たなければ、財産に変動はありません。

お父様の事業ではないので、お父様の現預金が増えていくことはない、という間接的な影響はありますが。

その会社にお父様が資金を貸し付けるようであれば、それは貸付金としてお父様の相続財産になります。貸付金はそのままの金額で評価され、評価減などはありません。

以上のように、子であるご質問者が法人で賃貸事業を行う場合には、お父様の相続税には影響はないのではと思われます。

《担当:税理士 北岡 修一》

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