不動産 税金相談室
共有地の一部を分割する場合【不動産・税金相談室】
2024.12.24
Q 私の所有する土地は、親族5人で共有しております。この度、私の所有する持分に応じた土地を、分割して私の単独名義にする予定です。
残りの部分は4人の共有となります。
共有地の分割は持分に応じていれば、税金はかからないと聞いておりますが、上記のように一部を分割した場合においても、同じ扱いになるのでしょうか。
A 共有地の分割は、土地全体に及んでいた権利を手放し、一部に集約することになりますので、その資産の移転は基本的には譲渡があったものと解されます。
ただし、所得税基本通達において、分割後のそれぞれの土地の価額の比が共有持分の割合におおむね等しいときは、その分割による土地の譲渡はなかったものとして取り扱うこととされています。
これは、土地全体に及んでいた共有持分権が、一部に集約されたに過ぎず、土地の譲渡収入が実現したというような経済的実態があったとまでは言えないと考えられるから、かと思われます。
その上で、共有者が多数である場合は、分割請求者の持分の限度で土地を分割し、その残りは他の者の共有として残す方法(一部分割)も認められております。
したがって、ご質問者の分割により取得する土地の価額が共有持分の割合におおむね等しければ、譲渡はなかったものとして取り扱われるものと解されます。
《担当:税理士 北岡 修一》
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