不動産　税金相談室

この修繕費はいつの経費？【不動産・税金相談室】

2025.01.28

Ｑ　私はマンションのオーナーです。令和6年11月に103号室のエアコンの交換を管理会社に依頼しました。12月に交換工事が完了し、請求は令和7年1月、支払いは2月に受け取る家賃と相殺することになりました。

このエアコンの交換工事は、令和6年または令和7年、いずれの確定申告で修繕費計上すればよいでしょうか。

Ａ　下記、様々な時点があり、いずれの日で修繕費計上すべきか、確かに悩ましく思われるかもしれません。

(1)注文日　(2)工事完了日　(3)請求日　(4)支払日

結論としては、(2)工事完了日を基準に修繕費を計上することになります。これは、費用の考え方として、債務確定主義というものがあるためです。

つまり、注文日では、まだ工事が完了していないため、当然業者さんに対して支払義務が確定していません。

一方で、工事が完了した場合、たとえ請求書がお手元に届いていなくとも、支払義務自体は発生（債務確定）しています。

また、請求日や支払日が費用計上基準に使われていないのは、比較的容易に時期をずらすことが可能であるためだと思われます。

今期の利益の状況をみて、請求日や支払日を遅くすれば、利益操作が行われてしまうため、採用されていないのでしょう。

よって今回のエアコン交換は、令和6年分の確定申告書で修繕費として計上してください。

なお、エアコン1台の金額が10万円以上の場合は、原則として、資産計上が必要のためご留意ください。

《担当：税理士　青木智美》

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