実践!相続税対策
区分所有の二世帯住宅【実践!相続税対策】第600号
2023.06.28
皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。
建物の内部で行き来ができない完全分離型の二世帯住宅の場合であっても、区分所有登記がされていない建物であれば、相続の際、小規模宅地等の特例の適用を受ける
ことができます。
すなわち、その敷地のすべてについて、330m2まで80%評価減ができるわけです。
これは、平成25年度税制改正により、平成26年以降の相続について適用されることになりました。
それ以前は、完全分離型の二世帯住宅の場合は、その一方に住んでいる子が自宅を相続しても、原則として小規模宅地等の特例の適用を受けることができませんでした。
先日、区分所有登記をされている二世帯住宅に住まわれている方の相談を受け、今の状態であると、小規模宅地等の特例の適用を受けられないと、指摘をしました。
ただ、以前祖父の相続ではこの家で小規模宅地等の特例を受けることができた、だから受けられるのでは?ということでした。
聞くと、この家は区分所有登記がされてはいるが、その後のリフォームで、建物内部で行き来ができるようにしてある、とのことでした。
そして、祖父が亡くなったのは平成24年ということです。すなわち、税制改正がされる前だったのですね。
改正前は、建物の構造上分かれている建物は、小規模宅地等の特例の適用を受けることはできませんした。
ただ、構造上一体である建物は、適用を受けることができたわけです。それに該当していたのだと思われます。
以前の相続では可能だったことが、可能でなくなることはよくあります。
特に税法は毎年改正がありますから、以前の経験が役に立たない、あるいはその思い込みが邪魔して、思わぬ結果になってしまうこともあります。
相続対策というのは、常に見直しておく必要があるなと、改めて感じました。
ご心配な方は、是非、ご相談ください。
《担当:北岡 修一》
編集後記
蒸し暑い日が続いていますね。毎日できるだけ歩こうとしていますが、やはりこれだけ蒸し暑いとちょっとつらいですね。
今月初めベルギーに行ったときは、観光もしていたので毎日12,000歩以上歩いていましたが、最近はちょっと落ち気味。できれば平均8,000歩くらいは行きたいところ
ですが。
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