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実践!相続税対策

相続が立て続けに発生した場合の相続財産【実践!相続税対策】第601号

相続が立て続けに発生した場合の相続財産【実践!相続税対策】第601号

2023.07.05

おはようございます。
税理士の宮田雅世です。

先日あった相続では、お父様が亡くなって、やっと申告が終わったころに、今度はお母様が亡くなってしまったという相次相続がありました。

お父様の相続財産の半分はお母様が取得したそうですが、名義変更がまだ終わっていない場合、お母様の相続は、どのようにするのでしょうか。

この場合、お母様の相続財産は、お父様の相続で取得した財産と、もともとお母様が所有されていた財産の合計で計算することになります。

ただ、名義変更手続きが終わっていないとのことなので、名義はお父様の名義ではありますが、遺言書か遺産分割協議書をもって、一次相続を終えたと思われますので、それらの書類も確認に必要となります。

金融機関から残高証明書を発行する場合も、名義変更など手続きが必要になる場合もありますので、通常より時間がかかると思われます。

預貯金関係の解約手続きが終わって、お母様の通帳に資金移動されていれば問題ありませんが、お父様の口座のまま、手続きされていない場合は、その残高を計上することになります。

お父様の相続財産がお母様の口座に移行されているかどうかを確認したり、名義変更されているもの、そうでないものなど、通常の相続より、さらに時間がかかる可能性があります。

また、お父様の相続税申告時に、お母様が納税している場合には、相次相続控除といって、短期間に同じ財産に対して二重に相続税が課税される場合には、一定額の控除が認められます。

相続が立て続けにおこると、名義変更などの手続きに追われ、相続税の申告を後回しにしがちですが、相続税の申告が必要そうな場合には、早めに相談することをおすすめいたします。

《担当:宮田 雅世》

編集後記

令和5年分の路線価が国税庁より公表されました。
自宅敷地のある路線価は、昨年に引き続き、上昇していました。
みなさまも、所有されている不動産の路線価を確認してみてはいかがでしょうか。

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