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実践!相続税対策

相続人以外の人が生命保険金を受け取った場合【実践!相続税対策】第664号

相続人以外の人が生命保険金を受け取った場合【実践!相続税対策】第664号

2024.10.09

皆様、おはようございます。
税理士の北岡修一です。

先日あったご相談で、相続人以外の人が生命保険金を受け取った場合の税金はどうなるのか、という質問がありました。

たとえば、亡くなった方(相続人は配偶者と子)の兄弟が、生命保険金を受け取ったような場合です。

ご存じの方も多いかと思いますが、死亡保険金はみなし相続財産として、相続税の対象になりますが、次の金額までは非課税となります。

死亡保険金の非課税限度額=500万円×法定相続人の数

この非課税金額が控除できるのは、受け取った方が相続人である場合に、限られます。

兄弟は相続人ではないので、兄弟が受け取った生命保険金からは、非課税金額を控除することができません。

その受け取った全額が、相続税の対象となる、ということになります。

相続税の計算、申告は、相続財産全体を合算して、相続税の総額を計算し、それを各人が取得した財産の額で按分して各人の税額を計算することになります。

したがって、兄弟が取得した保険金も、相続人が相続した財産と合算して、一緒に申告しなければなりません。

兄弟の方にも、相続財産の全体がわかってしまう、ということになりますね。

また、兄弟が受け取った財産に対する相続税は、通常の相続税に2割加算をすることになります。

亡くなった方の配偶者および一親等の血族(子や親)以外の方が取得する財産には、相続税が2割加算されることになっています。

このように、相続人以外の方が生命保険を受け取ると相続税の負担が重くなってしまいます。

現在の保険契約で、そのようになっている保険があれば、生前に受取人の変更など、見直しをしておいた方が良いかも知れませんね。

なお、冒頭のご相談者の場合は、死亡保険金の非課税は控除できませんが、それも含めた相続財産全体が相続税の基礎控除に満たなかったため、結局は相続税はかからない、ということになりました。

ちなみに、相続税の基礎控除は次のとおりです。

基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数

兄弟の受け取った保険金も、全体としてこの基礎控除額は引けるということになります。

《担当:税理士 北岡 修一》

編集後記

昨日から雨が降り続いていますが、今日はより強くよく降ってますね。いわゆる秋の長雨でしょうか。その後はぐっと気温が下がり、冬に向かっていくのでしょうね。
本当に最近は秋が短くなってきている感があります。

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