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東京プロマーケットへの上場【実践!事業承継・自社株対策】第106号

東京プロマーケットへの上場【実践!事業承継・自社株対策】第106号

2022.06.30

Q プロ向けの株式市場である「東京プロマーケット」に上場すると、相続税対策になるとのことですが、どういうことでしょうか?

A 東京プロマーケット(TPM)は、東京証券取引所が運営するプロ向けの株式市場です。
株式投資に参加できる投資家は、認定された特定投資家(プロ)に限定されていますが、公開された市場になります。

したがって、株式の相続税評価においては、上場株式の評価方法を採用することになります。

非上場株式の場合には、オーナー株主であれば、類似業種比準方式や、純資産価額方式で評価します。

それが上場株式になると、次の価格のうち、最も低い価格を相続税評価額とすることができます。

・課税時期の最終価格
・課税時期の月の毎日の最終価格の平均額
・課税時期の月の前月の毎日の最終価格の平均額
・課税時期の月の前々月の毎日の最終価格の平均額

課税時期とは、相続の場合には相続開始の日、贈与の場合には贈与日になります。

その日の終値か、前3か月の終値の平均額のうち、最も低い価格を取れるので、株価が急騰した場合でも安心感があります。

ただし、TPMに上場したからといって、株式評価額が低くなるとは限りません。

非上場株式であっても、大会社(従業員数70人以上など)の場合は、類似業種比準価額だけで評価することができ、類似業種の上場株式の時価に連動するからです。

TPMは、プライム・スタンダード・グロースのような一般市場への上場よりも、ハードルがかなり低くなっています。

企業成長のためのステップアップの市場という位置づけです。そのような目的と合わせて、事業承継や相続対策を考えていくのであれば、TPMへの上場を検討しても良いのかと思います。

《担当:税理士 北岡 修一》

編集後記

連日の猛暑は、本当にすごいですね。今日は6月最終日ですがもう梅雨明けで夏真っ盛りという感じです。これから9月まで夏が続いていくということですね。長い夏になりそうです。

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