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売上科目の検討と株価への影響【実践!事業承継・自社株対策】第147号

売上科目の検討と株価への影響【実践!事業承継・自社株対策】第147号

2023.04.27

Q 私は飲食業を営んでおり、コロナが始まって以降、売上が減少し、その後回復しつつあるものの、なかなか厳しい状況です。

以前、顧問税理士に株式評価をしてもらったときに、売上高の減少には気をつけてください、といわれました。

以前評価してもらったときの売上は6億円超、現在は、5億円程度となっていますが、何か評価に影響ありますか。

A 売上高の減少に気を付けるべきというのは、株式評価にあたり、利用する類似業種比準価額と純資産価額の割合が、売上高の大きさを1つの要因として、変わってくるため、と考えられます。

飲食業の場合、『小売・サービス業』の分類に該当し、売上高が6億円以上ですと『中会社の中』となり、類似業種比準価額を75%、純資産価額を25%とることにより評価することになります。

一方で、売上高が5億円(6億円未満)となりますと、類似業種比準価額を60%、純資産価額を40%とることにより、評価することになります。

他にも要素があるため、どちらが有利か不利かは、一概に言えるものではありませんが、一般的には、類似業種比準価額は純資産価額より低いことが多いです。

よって、売上が下がったことにより、類似業種比準価額を利用できる割合が減り、株価評価が高くなってしまう可能性があります。

ただ、コロナが始まって以降、売上が下がっているということは、利益も下がっていると想定されます。

類似業種比準価額は、『配当・利益・純資産』の3つの要素をもとに評価しますので、類似業種比準価額自体が下がっているのではと、予想されます。

その意味で、トータルで考えると、現在の株価がどうなっているのかは、わかりかねます。

一度、評価をし直した方が、よろしいかもしれません。
また、この機会に、決算書を見直してもよいかもしれません。

今回使用した売上高の金額は、損益計算書に記載されている売上高により判定することになりますが、営業外収益の雑収入に、売上高として計上できるものがないか、精査するのもよろしいかと思います。

売上に付随する収入や、家賃収入など金額のまとまったものがあるようでしたら、以後、売上高に計上することを検討してみてください。

《担当:税理士 青木 智美》

編集後記

最近は、寒くも暑くもなく花粉症も落ち着き始め、外にいると気持ちよい日が続いています。

よい気候や、コロナの終わり、年度初めと色々重なってのことか、人の動きも増えているように感じています。

特に新宿では旅行客が増えている印象です。
以前は、こんな感じだったなあ、というなつかしい気持ちになりました。

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