実践!事業承継・自社株対策
臨時的な収入と株式評価【実践!事業承継・自社株対策】第167号
2023.09.21
Q 同族会社を経営しています。今年は法人で土地を売却したため、利益が5,000万円程出ました。
次の不動産の購入については、まだ決めかねている状況です。
改めて株式評価をしてから、ゆっくり検討をしていこう
と思います。
ところで、類似業種比準価格を計算する際の1つの要素でもある利益が大きく出ているということは、私に万一のことがあった場合、現状の株価は高くなっているということでしょうか。
A 類似業種比準価額を計算するにあたり、利益は確かに、株価計算の1つの要素となります。
このため、評価時点で、本業がたまたま順調で利益が多く出ていたとしても、経常的に発生する利益である場合は、株価を引き上げる要因になります。
ただ、今回は、土地の売却という通常頻繁にされるような取引ではないため、株式評価における利益の計算にあ
たっては、考慮に入れなくても問題ないでしょう。
もし、ご相談者様の会社が、不動産を頻繁に売買するような業種でしたら、本業の利益として今回の利益を株式
評価に考慮して評価することになります。
会社が普段、もしくは、評価時点の決算数年内でどのような活動をしているかによって、株式の評価の基礎とな
る利益は変動するため、注意が必要です。
《担当:税理士 青木 智美 》
編集後記
今月初めてコロナにかかりました。
確かに増えてきているとはニュースでいっていたもののついにという感じでした。
周りではすぐに治ったという人が多かったので、すぐ熱も下がるものと思っていましたが、結局結構長引きまし
た。本当に、病気にならないに越したことはないですね。
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