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自社株を社員に譲渡する場合【実践!事業承継・自社株対策】第47号

自社株を社員に譲渡する場合【実践!事業承継・自社株対策】第47号

2021.04.29

Q:自分で創業した会社の株式を、少しずつ社員に譲渡していきたいと思っています。

自社株評価をしてもらったところ、類似業種と純資産の組合せで、かなり高い株価になっていますが、当初の出資額程度で譲渡すると問題ありますか?

A:個人間で株式を譲渡する場合、株式の相続税評価額に注意する必要があります。

相続税評価額より低い価格で譲渡すると、譲渡を受けた方にその差額分の贈与があったものとみなされ、贈与税の対象となってきます。

この場合の相続税評価額は、譲渡を受けた側の立場で評価します。

取引相場のない株式の評価額は、対象となる人が支配株主であるかどうかによって、変わってきます。

この支配株主とは、親族で多くの株式を保有しており、会社を支配できる立場の株主です。

これを同族株主グループといい、それに属しているかどうかで、株式の相続税評価額は大きく違ってきます。

同族株主グループとは、議決権割合が30%以上のグループをいいます。ただし、50%以上のグループがいる場合は、そのグループに限られます。

このグループに属している場合には、原則として類似業種比準価額や純資産価額を用いた高い評価額になります。

この同族株主グループに所属していない場合は、配当還元方式による価額で評価します。

配当還元方式の説明は割愛しますが、配当率が10%であれば、出資した金額になります(特別な場合を除きます)。

したがって、譲渡をする社員が同族関係者でなく、配当金が10%以下であれば、出資した金額程度で譲渡しても問題はありません。

是非、配当還元方式による株価なども計算してみてください。

編集後記

GW当初はあまり天気が良くないようですね。却ってその方が外に行こうという気にならなくて、いいですね。家の中でゆっくりして、美味しいを食べ、様々なチャンネルで映画を探して見るのもいいですね!

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