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実践!事業承継・自社株対策

常時使用する従業員の数5名の壁【実践!事業承継・自社株対策】第84号

常時使用する従業員の数5名の壁【実践!事業承継・自社株対策】第84号

2022.01.20

Q 事業承継税制の適用を検討しています。

私の会社は、不動産賃貸業をしており、資産保有会社かつ、資産運用会社に該当します。

ただ、資産管理のために従業員を5名雇っています。

このため、問題なく事業承継税制を受けられるものと考えていますが、いかがでしょうか。

A はい、確かに、資産保有会社や資産運用会社に該当しても、一定の要件(実体要件)をクリアすれば、事業承継税制の適用を受けることができます。

それでは、実体要件を確認してみましょう。

1.常時使用する従業員の数が5人以上であること
2.従業員が勤務している事務所等を所有又は賃貸していること
3.贈与日又は相続開始日までに、商品販売や役務の提供等の業務を3年以上引き続きしていること

上記の要件をすべて満たすのであれば、適用を受けることができます。

一方で、注意すべき点があります。

現在、従業員人数の要件が、ぎりぎりの状況であることです。

途中で急に退職する方がいらした場合、人数が4人となり、実体要件を満たさなくなり、資産保有会社等に該当することになります。

この場合には、猶予が打ち切りになりますので、十分注意しなければなりません。

5人ぎりぎりの状況で申請するのは、リスクが大き過ぎると思われます。

似たような要件で、雇用の8割維持という要件もあります。
こちらは、要件を満たさなくなっても、報告書等の添付で、猶予打ち切りを回避できる可能性があります。

この要件と混同しないよう注意が必要です。

《担当:税理士 青木 智美》

編集後記

ついに、コロナ第6波が来てしまいました。
今回の増え方は異常なスピードに感じます。
身近にも感染が聞こえてくるようにもなって参りました。
どうぞご自愛くださいませ。

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